短編2
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見える子供達

保育園に子供達を迎えに行き帰宅。

5歳の長男に鍵を渡し

「先にお家に入ってて」

と言いお願いした。

その後を少し送れて3歳の長女も車を降りた。

私は下の子供と荷物を車から降ろすのに時間がかかっていた。

しばらくすると

「きゃあ−!!」

と言う長女の叫び声が聞こえた。

荷物と子供を抱え、急いで玄関へ。

ドアを開けると長女が震えている。

それも、自分の腕を思い切り噛んでいた。

「どうしたの?」

と声をかけたが、長女はまだ震えなから血が滲むほど腕を噛んでいる。

抱き抱え「どうしたの?」と聞き返した。

そしたら

「道の向こう側に黒い人がいるの。体育座りをしてこっちを見てた!お顔も真っ黒なのに怖い顔なの。○○←⊂自分の名前⊃をじっと見てた!」

長女は恐怖のあまり、痛みの方を選んでいた。噛むことで恐怖心を和らげるつもりだったらしい。

そこに、先にうちの中へ入っていた長男が来て

「ママ、黒い人は怖いんだよ。悪い人。でも白い人は怖くないんだよ。」 と言う。

そういえば長男は小さい頃から霊を見ては泣いたり、怖がったりしていた。

大きくなるにつれ霊を無視する事が出来る様になった。

いまでは長女が時々おかしな事を言う様になった。

昨日も車を車庫入れするとき

「バックオーライ」と

後部座席から後ろを見ながら声をかけてくれていた。

途中…

「ママ。ストップ!人がいる!」と慌てて言う。

バックミラ−、サイドミラ−で確認したが誰もいない。

「誰もいないじゃない。こんな所に誰かいるわけないよ!」と言ったら

「おかしいなあ。今黒い人がいたんだけど」て言う。

子供達、何故見えるの?

長男も長女も、そのうち下の子供も霊が見える日が来るのだろうか?

親としてはそんなもの見えないでいてほしい。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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