昭和10年位の話です。
まだ妖怪が信じられていた時代ですね。
香川県の三木町の山の中にはさるの妖怪が出たそうです今もソレを祀った祠が山の中に何カ所か残っています。
ソレは人の言葉を喋り人を食べたそうです
仮にE-さんとします
E-さんがいつものように犬を連れて筍を掘りに行ったそうです
すると犬が狂ってしまったのかE-さんに噛みつきそのままE-さんは引き倒され何カ所かかじられて血まみれになってしまったそうです。
すると山の上から
ソレは出てきたそうです
見た目は体の大きな猿だったそうです。
今で言うビックフットですね。
それがいきなり
「なんだ人がいると思ったら犬の喰いさしか、しょうがないから犬でも良いか」
というような事を言い
E-さんの上にかぶさっていた犬はその場で食べられてしまったそうです。
犬は内臓が全部なかったそうです
後でE-さんは自分を助ける為に犬は自分にわざと噛みついて助けてくれたんだと犬に感謝し、その場所に犬のお墓をつくって生前は毎日お参りしていたようです
それからその部落の子供達もE-さんのマネをしてか、安全祈願なのか、お墓の前を通る時は近くに生えている花や木の枝をお墓にお供えして手を合わせてから山を上がったそうです。
犬の飼い主に対する愛情が命を救った話でした。
E-さんが部落の人に語っていた話は今もこのように語られています。
それからは大猿は出なかったそうです。
大猿については詳しい由来もなく、ただ山には大猿がいるとしか語られていません。
怖い話投稿:ホラーテラー クルミ割り人形さん
作者怖話