短編2
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かくれんぼの結末

これは子供の頃親父から聞いた話。

親父は子供の頃、よく友達みんなとかくれんぼして遊んでいたそうだ。

その日もかくれんぼをしていて親父が鬼をやっていた。

親父は次々と友達を見つけたが、一人の女の子をどうしても見つける事が出来なかった。

その後友達とみんなで探したが見つからず、日も暮れはじめたので女の子は家に帰ったんだろうという事で、みんなも自分の家に帰っていった。

その日の夜、親父の家に女の子の親から「娘が帰って来ない」という電話があり、大騒ぎになった。

次の日から警察は誘拐の線で、当時では結構大掛かりな捜査を初めたそうだ。

しかし数日後、女の子は以外な形で発見される。

捜査とは全くの別件で警察に、「家の近くの土手に捨ててある冷蔵庫から異臭がするので調べて欲しい」という通報があったらしい。

そこで警察が調べに行くと中には女の子の変わり果てた姿があった。

夏だった事もあり腐敗と土手から来る蚊や蝿で、凄い状態だったそうだ。

聞く話によると、昔の冷蔵庫は扉に付いたレバーを捻って開けるタイプがほとんどで、外からは開けれても、一旦扉を閉めると中からは開ける事が出来ないらしい。

その話を聞いて、小さな女の子が冷蔵庫の中に入った後、扉が開かない事に気づいた瞬間の恐怖心や、暑い夏に狭い中で何時間も空腹や喉の乾きに苦しみながら不安と孤独の中で死んでいった事を想像した。

私は子供ながらに、女の子に対する同情心と、もし自分だったらという恐怖心で、言葉では表せないような気持ちになった事を今でも忘れない。

そしてもうひとつ、鬼だった自分が女の子を見つけてあげれなかった事が申し訳なくて仕方ないと話す、親父の悲しそうな顔が今だに目に焼き付いてはなれない。

怖い話投稿:ホラーテラー 9さとしさんさん  

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