短編2
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おばあさん

 母から聞いた話しです。

 私自身、記憶になくて事実か嘘かわかりません。

 生まれてから4つ程でしょうか、私は幼稚園に通っておらず昼間に母と近くのスーパーに買い物に行くのが楽しみでした。

当時は東京のマンションに住んでいたのですが、私は母との買い物を終えて

マンションに着いた途端、買ってもらった猫のぬいぐるみを抱きしめながら一人でマンションの階段を駆け上がって行ってしまったそうです。

 母は「そんなにぬいぐるみが嬉しかったのかしら」と、顔を綻ばせながら私の背中を見つめていたそうです。

 そのまま私は母を置いて階段を上がり、母はその後を追っていました

さすがに私の姿が見えなくなり、焦った母は小走りで階段を上がって行き、踊場を曲がった時、何かに蹴つまずいてこけそうになったそうです。

 「なんだなんだ」と振り返ると、一段目に私が足を伸ばして座っていたんです。

母が、そんなとこに座っちゃダメでしょ、と私に話しかけたのですが、私はそれを完全に無視をしたそうです。

ただ、ぬいぐるみの髭をツンツン引っ張りながらブツブツ何かに話しかけていたのです。

 不思議に思った母は

「○○ちゃん、にゃんにゃんと遊ぶのはお家に着いてからよっ!」

私は、そう言いながら腕を引っ張った母を睨み

「あぁー!ママが話しかけたせいで、おばあちゃんが逃げちゃったじゃない!!」

そう怒鳴ったそうです。

 (おばあちゃんが逃げた?あれ…このマンションにおばあさんなんていたかしら…?)と、母は疑問符を浮かべながら私に「お、おばあちゃんは何処に行っちゃったの?」

そう尋ねたそうです。

すると私は、ある程度階段を上がり、階段横にある窓から「あっち!」と指を指したのです。

 あっち!と言われた先はやはり外です。

ただ、よく見ると私が指を指した向こうには結構広めの墓地があったそうです。

 オチも何もない話しですが、話してもらった時

私はゾッとしました。

チキンなだけかも知れませんね。

後日談などもなく、ただそれだけのお話です。

短くてすみませんが、誤字脱字などがあれば何なりとコメント頂ければ嬉しいです。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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