気がついたら僕の部屋に彼女がいた
僕は疲れていたんだろうか長い時間眠っていた。
なぜか眠る前のことが思い出せない。
部屋を見渡すと隅に彼女がいた。なぜか泣いている。声を掛けてみたが反応がない。彼女は時折、僕の名前を呼ぶ。僕がそれに答えても彼女は反応してくれない
彼女に触れてみる。手が彼女の体をすり抜けた。
驚いた。情けない声で叫んだ。
だが、彼女は予想通り反応しない。
彼女は数時間後、風呂場で自殺した。
助けようとしたが、触れることもできない僕にはどうしようもなかった。
数日後、彼女の死体が発見され騒ぎになった。僕はその騒ぎを彼女と見ていた。
僕の部屋には今、新しい住人が住んでいる。僕と彼女もその部屋にいる。
別に呪う気なんてない。ただいるだけ
彼女は僕の隣でよく笑う。
僕は彼女の笑顔を見ると少しだけ悲しくなる。
怖い話投稿:ホラーテラー 鯖さん
作者怖話