短編2
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父親の悲劇

どっかで聞いたか読んだ話です。正確ではないかも…。

ある夫婦の間に二人目の子供が生まれた。待望の長男だった。

『お母さん』

その子の二歳の誕生日のことだった。

初めて言葉。その一言を聞いた家族一同は大変喜んだ。

次の日、母親が謎の病気で急逝した。

その後、長男も喋らなくなり残された父親と長女は、悲しみの日々を数日過ごすことになる。

『お姉ちゃん』

葬式から二週間ほど経った頃、唐突に長男が口を開く。

父親と長女は、母親の死の悲しみから少しだけ解き放たれ、その顔から久しぶりの笑顔を覗かせた。

翌日、長女が学校帰りに交通事故で亡くなった…。

妻に続き、娘までも失ってしまった父親の悲しみは計り知れないものだった。

長男はというと、再び沈黙を保つようになってしまっていた。

『お父さん』

数日して息子が自分を初めて呼んだ。

嬉しくて、息子を抱き締める。

だが、父親は息子に呼ばれた家族が、その次の日に死んでしまったことを思い出してしまった。

父親は、部屋に閉じこもり、布団を頭から被り震えながら、自らに迫る死の恐怖に耐えていた。

3日経ったが、父親は生きていた。

やっぱり偶然だったのか。

安堵した父親が一服ついていると、玄関の呼び鈴が鳴った。続けて、威勢の良い声が聞こえてきた。

『こんにちは〜。酒屋でーす。配達に来ましたー。』

『あぁ…。

こんにちは。オヤジさん。

あれ?

今日はバイトのアオキ君じゃないの?いつも彼でしょ?配達…。』

『……昨日、親御さんから連絡があってね…。死んじまったらしいよ…』

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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