短編1
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騒ぎ

今日、人を殺した。若い女だった。殺した理由はうるさかったからだ。それ以外の理由は考えても見つからない。オレはうるさいのが大嫌いだ。

小さい頃飼っていた鳥がよく鳴いてうるさかった。だから殺した。鳥と同じように女も土の中に埋めて隠した。

オレはこれで一時的ではあるがうるさいのがいなくなったと安心した。

でも、鳥と違って人はすぐ見つけられた。証拠が見つかったとかでオレはあっけなく捕まった。

警察やら記者やら遺族やらオレの周りで騒ぐコイツらを常に殺したかった。

牢屋の中に入ってやっと静かになったと思ったら殺したはずの女が出てきてオレの耳元で騒ぎ続ける。

「黙れ!!」と叫び手で払うが女は騒ぎ続ける。耳を塞ぐが、女の声は頭に響いてくる。

毎日、女の声に耐えた。オレはもう限界だった。

オレは死刑を願った。しかし、遺族とオレの願いも届かず判決は終身刑。

判決が出た日の夜、いつものように騒ぐ女を見てオレは絶望し、舌を噛んで自殺した。

オレは今も牢屋にいる。隣ではまだ女が騒いでいる。

世間ではオレが自殺したことなどとっくに終わった騒ぎなのにオレの周りは未だ静かになる気配がない…

怖い話投稿:ホラーテラー 鯖さん  

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