短編2
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ハザマ

夜中にふと目を覚ますことがある。

そのふとした間に耳に伝わってくる音の切替がある。

映像主体の夢の間接的な音から現実居住空間の直接的な音へと切替るほんの1、2秒の間だ。

この間に耳の慣らしが行われていると感じる

私はこういった切替があり徐々に現実に意識が引き戻される直後に怖いと感じることが起きる。

よくあるのが地震

地震を肌に感じる僅か前にふと起きて、間もなく地震が起きる

地震だ!とはっきりと認識できる数秒前に動物的本能で危険を感じ取るのか、先に目覚める

決して揺れを感じた後に目覚める訳ではないので不思議なことだ

一方、日中はまったくといって予感などない

たぶん現実的生活音を既に耳にしているからだと思う

上手く説明できないが・・

そして怖かったのが今年の夏にあった出来事だ。

その日も何故か、音の切替とともに徐々に意識が戻ってきた、その直後。

自分の側にあった止まっている扇風機に何かがぶつかり、金属の反響音が

カワワワーーーーーーンと部屋中に鳴り響いた

もしも地震のような危機的本能で目覚めたのであれば、あのとき、私の側で一体何があったのか。

なぜ金属の接触音がしたのか、はたまた、その数秒前に目が覚めていたのかとても気味が悪い。

朝、起床してから扇風機の頭部分を試しに手の平で叩いてみた。

すると夜中の出来事と同様に

カワワワーーーーーンという同じ音が鳴り響き、部屋に音が吸い込まれていった

気持ちが悪いのでその日を境に扇風機は部屋から出した

地震のようなものは今後役にたつが、ああいった時は鈍いままで眠り続けたいものだ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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