短編2
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不審火

私が 越してきた

この地区一帯は

今住む じい様達が

子供の頃 大火事に

見舞われた

至るところから

火の手が拡がり

不審火かと想われた

其の大火事は

村を焼き付くし

多大な被害を

もたらした…

高台から見下ろすと

悲鳴を上げ

逃げ惑う人々の

姿は

さながら 地獄絵図を見る様だったと…

あの時の恐怖は

今でも この目に

焼き付いて

思い出すだけでも

恐ろしいと言う

だが あの時の事は

どうも 納得いかないままに 暮らして来た

あの時火事が

納まると

村人は集まり 火事の状況を 語り始めた

それぞれが 言うには 火元が 沢山あり

一斉に 燃え出した

しかも 火の気の無い所から

粋なり燃え出したと 火元の住民達が 口々に言いだした

信じて貰えまいと

押し黙っていた者も

全員が 其の通りだと語りだし

目の前で チラチラと燃え出した火が

瞬く間に 家中に拡がり

手の施し様もなかったと言う

何故 火が出たのか

どの 火元の 住民も 納得できる 応えは

一ヶ所も 無かった

あの時は 不審火と

言われたが

ある時 大工が 思いがけない 話をした

火元の家を建てた時

勝手に権現山から

木を 切り出して 建てた家が

火元じゃぁ無いかと…

真坂の 其の問いに

火元住民は 全員 真っ青な顔をして 頷いた

にわかには信じがたい権現様の 祟りに

皆 驚愕したと

この地区の歴史資料に記されている

そして 其の 権現様は又 最近 活動し始めた様だ

今度は ある問題に

関わった人々や

其の家族が

次々に

癌で 苦しみ

亡くなって逝く…

何をしてしまったのか

自分で理解して

居ただろうか?

正に この地区の

住民は

守られるか潰されるか

其の人の 行いに

かかっている

又 昨日も…一人

懲りない命が…

怖い話投稿:ホラーテラー 移住民さん  

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