中編3
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学校にて

前回実家にてをお読みいただき、大変嬉しいお声ありがとうございます!

今回は高校時代学校にて体験した話をさせていただきます。

高校時代野球部だった私は、夏休みの補習を終え、友達と部室に向かっていました。

すると、友達が「やべぇ、タオル教室に忘れた。」と言いました。

「そんなん、明日でもイイじゃん。」と私が言うと、「今日、練習終わったら使うからどうしても取りにいきたい」との事。

昼間だが、1人で行くのは怖いとの。

と言うのも、うちの学校は軽く60年の歴史があるため、ボロくて昼間でも薄暗い為、昼でも気味が悪かった。

仕方なく、着いていくともうどこの教室も消灯しており、人っ子一人いなかった。教室につきタオルを取ると、怖さを紛らわす為に恥ずかしながら、肩を組み歌いながら部室に向かった。

向かう途中、トイレの前を通りかかったのだが、ウチの学校のトイレは男女共にドアがなく、外からでも手洗い場だけは見る事ができた。

女子トイレの前を通るときに、視界の隅に人影が映った。洗面台が見え、鏡が見え、女の子の後ろ姿がみえた。

女の子?まだ誰か残ってたのか。

ん?と言う感じで一回通り過ぎた後、後ずさりをした。

自分だけが、見えているなら自分1人だけが後ずさり、友達は前にいき、と言う状態になるはずが友達も同時に後ずさった。

「いま、女の子いたよな?」

「いた。」

何となく気になり、女子トイレの中を覗くと個室のドアは全部開いており、人の気配はなかった。

「でたぁ~~~~」

ダッシュで部室に戻った。

部室に戻ると私たちの様子に他の奴らも集まってきた。

「どうした?」

「幽霊みた!」

「こんな昼間に?」

「誰かいたか、目の錯覚だろ?」

みんなは信じてない様子だった。

そのときの様子を詳しく話せと言うので、思い出しながら話していた。

あれ?何かおかしくないか?

うちのトイレは手洗い場が異常に狭く、人一人が立つと壁との間はすごく狭くなる。

つまり、何が言いたいかと言うと、最初女の子が手を洗っている後ろ姿をみたと思っていたんだが、それだと洗面台と鏡が見えるのはおかしい。

女の子の後ろ姿に隠れて、鏡も洗面台も見えるはずがないのだ。

もし、仮に鏡に背を向けて壁に向かってたっていたとしても、その姿は外からでもみえるはずだし、鏡に向かって突っ立っている意味がわからない。

その事を友達に伝えると、友達も気づいたらしく「確かに」と青ざめた顔で言った。

アレは生きた人間じゃなかったのかもな

友達が言った。

今は、真夏なのにその子は冬服だった。

たしかに、ウチの学校の制服は夏は白のセーラー服で、冬は黒いセーラー服だった。

あの子は冬服だった。

「どんな顔だった?」

話を聞いていたヤツが聞いてきた。

顔は暗くて見えなかったよ。

私はそういった。

「ソレって見えないんじゃなくて、黒焦げだから見えなかったんじゃない?」

どう言う事?

「この学校、60年ぐらい歴史があるだろ?何でも、沖縄戦では防空壕が学校の近くにあって、中にかくれてた人は集団自決で火をはなって燃死したらしいぜ。」

あの子は、何かを伝えたくて私たちの前に現れたのだろうか。

「そろそろ練習始まるぞ」友達が呼びに来たのでそれで話は終わりになった。

私は、ひとつだけ友達に言ってなかった事がある。

あの時、トイレにいた女子は後ろ姿ではあったが、私にはおいでおいでをしているようにみえた。

まさかとは思うが、前回の実家にてに現れたあの女はもしかしたらあの少女だったのかもしれない。

以上、長文お付き合いありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名ktさん  

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