短編2
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狂乱舞

仕事が遅い時間に終わるのもあって、寝るのはだいたい2時位になるのですが、たしかその日もその位の時間に寝たと思います。

夢を見ました。

夢の中で一生懸命に、

ただひたすらに人を蹴っている夢です。

私が誰かを。

蹴られている相手の顔を見ると、中学時代の女の同級生でした。

何故か見た事もないキャラクターの着ぐるみを着ているその同級生が、真っ暗な空間で私に蹴られているんです。

夢ながら、「何やってんだろ…変なの」ッておもってたんです。

ッ!!!!!!!

その束の間!!!

夢が一瞬で消え、キーンとけたたましい耳なりと同時に金縛りがッ!!

一気に眠気も吹っ飛び、「うわッ、やッべ!!」と思い全力で解こうと力んでいる最中、

視界の隅に映る壁に掛けておいたキャップ(帽子)が徐々に翁みたいな、

なんかシワクチャに笑ったお爺さんの顔になっていくではないですかッ!!

それだけで、もうチキンな私は既にパニックです。

それでも抵抗は必死に続けていました。

「頼むッ!!解けて下さい!!」

「ホントすいませんッ!!」

とか、声が出ないので心の中で叫んでいました。

勿論この時目はもう閉じてます。

ッダン!!!!!ッダン!!!!!

叫びも通じず何か音が近づいてくるんです。

「いや、ムリムリッ!!

怖い怖い怖い…!!」

ッダン!!!!!ッダン!!!!!ッダダン!!!ッダン!!!

もう音はすぐ横でひっきりなしに響いています。

ッダン!!!!!ッダン!!!!!ッダダン!!!ッダン!!!

(見るな!!、絶対に目をあけちゃダメだッ!!)

心の呼び止め虚しく、

開けちゃったんです…

目を。

いるんです。

白い服を着て、

一心不乱に踊り狂ってる女が……

私の頭の真横にッ!!!

ッダン!!!!!ッダン!!!!!ッダダン!!!ッダン!!!

鳴り止まないその音と、

頭と腕を振り乱して、

踊り狂うソレに

目を閉じる事すら出来ない程のショックを受け、

私はただただ呆然としていました。

しばらく(多分20秒位)して「スウッ」と金縛りが解けて

体が言うことを聞く様になりましたが

ショックでまったく動けずの状態で、気が付いたら朝になっていました。

(マジ、自分チキンッス)

「あれは全部夢だったんだ」

と思う様にしていますが、正直まだ怖いです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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