短編2
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海へのドライブ

数週間位前の事、町で偶然に出会った学生時代のサークル仲間と、海を目指してドライブする事になった。

当日、ワゴン車にみんなで乗り込み、懐かしさもあって話題は尽きることはなかった。

暫く何事もなく車を走らせていたのが…

突然、運転している友人が、『道がわからなくなった』っと呟いた。

ナビは作動しているはずなのに…

もう一人の仲間が、『ナビを見ろよ!!』と怒鳴るように言った。

『ナビの通り走っているのに、どんどん道じゃない所へ行っているみたいなんだ。』

その言葉にみんなは、辺りを見回した。

辺りは、真っ暗闇で車のライト以外は何も見えない。

今、車が走っている場所は…。

草木がぼうぼうと生い茂った、道なき道だったのだ。

その時、

ドーン!!ドーン!!

車のフロントガラスが、何かにぶつかるような音がした。

車を降りて見てみると、無数の手形がフロントガラスに付いていた。

あわてて車に乗り込み、お互いの顔を見合わせた。

『な、何なんだ!!』

少しでもこの場所から離れようと、車を急発進させた。

その時、誰かの携帯が沈黙を消すかのように鳴った。

みんな、慌てて自分の携帯を探しだしたのだが、誰の携帯も鳴っていなかった。

『いったい、どこから聞こえてるんだ!』

しかし、耳を澄ましてみても、確かに車の中から聞こえてくるのだ。

フロントガラスについた手形も、ワイパーを動かしてもまったく消えない。

車は、どんどん草木の生い茂った中に。

突然、助手席にいた一人が叫んだ。

『あっ!この手形内側から…付いてる!!!』

急ブレーキをかけた友人が、恐る恐るバックミラーに目をやると、

そこには、上半身だけの髪を振り乱した女が映り込んでいた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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