電車で見掛けたゴン太くん

短編2
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電車で見掛けたゴン太くん

まだ小学校低学年の25年位前なんだけど・・・

母親と梅田へ買い物へ行った帰り、乗り換えのため京阪淀屋橋駅の改札をくぐろうとすると、

横をすごい人??が通った。

改札にいた駅員は(当時は完全自動改札じゃなかった)よく見かけるようで、数人で目をあわせて「ああ・・・また」みたいな顔をしていたように思う。

その後電車に乗り込んだら、同じ車両にそいつがいた。

そいつは・・・なんというのか、お手製の巨大なハリボテをかぶっていた。

見た目や大きさは「できるかな」のゴン太くんのような感じで、素材はたぶん、針金かなにかで型を作って、

上から新聞紙かダンボールを貼っていって接着剤かニスみたいなので固めて

着色したようなやつ(小学生の時工作で作ったことあると思う)

それを上半身まですっぽりかぶっていて、片方の手に杖(その杖も、芯は掃除機のホースみたいなやつを同じく固めて着色。赤い杖だった)

もう片方には紙袋(中には少年漫画雑誌みたいのが数冊入ってた)

しかも小便を濃縮したようなすさまじい体臭が漂ってきて、5m位離れてても吐き気がするほど臭かったし、

よく見ると、袖のあたりが黄ばみ通り越して黒ずんでいて

元はチノ・パンツと思われる履き物が変色して、股間のあたりが集中して変色が特に色濃くなっていた。

電車の中でそいつは杖を軽く掲げて上半身ゆらゆらしてみたり数歩移動したり。

あまりに不気味だったので、自分や母や他の乗客もとなりの車両に逃げて、遠巻きに眺めてたな。

あまりに衝撃的だったので、家で速攻イラストを描いて、

当時の友達には見せて回ったけど・・・

(さすがに、もう失くしてしまった)

衝撃的だったから、あれを他にも見た人いないかなあ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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