(コピペより)今日は地獄界から一段上の世界を解説してみます。
それは【餓鬼界】と呼ばれています。
【餓鬼界】
地獄界の身を焼くような苦しみにのた打ち回っていたエネルギーも、しだいに疲れ消耗してきます。
少し力が抜けた状態になります。
そのおかげで、ほんの少し壁と自分との間に空間ができました。
「あ!少し空間ができたぞ!」
「少し楽なってきた」
底なしに思えた地獄の闇も、どうやら少し治まってきたようです。
すると、今まで苦しみの中で身をよじっていた魂は思います。
「少し空間ができたという事は、もっと空間ができる可能性がある!」
「もっと楽になれるに違いない」
全くの絶望的状態から、一筋の光が見えてきました。
自分の力でなんとかなるかもしれないという、希望が見えてきたんです。
「そうか、もっと楽になるためには、自分を満足させてくれるものをどんどん自分に引き寄せていけばいいんだ!」
「この空腹感この欠乏感、これを満たせばいいんだ!」
そう思って手当たり次第、外側のものを掴んでは自分の中に入れようとします。
楽になりたいから必死です。
ところが、何も入ってきません。
飲み込もうにも咽が細すぎて、通っていかないんです。
しかしお腹は空いています。
それは強烈な空腹感、欠乏感です。
仏画ではこの状態を、大きなお腹をした人間が細い咽を持ち、餓えに苦しんでいる姿で描きます。
それが餓鬼です。
餓鬼は極めて自己中心的な存在です。
自分だけが苦しい。
こんな自分のことを周囲はもっと気を使って面倒を見るべきだというわけです。
しかし、いくら周囲が世話をしてくれても、餓鬼は決して満足しませんし、感謝することもありません。
まだまだ足りないのです。
人の親切を貪り、金銭を貪り、自分を幸せにしてくれそうなものは何でも貪ろうとします。
親や兄弟や妻や夫や、自分の我儘が通用する相手を、まるで自分の奴隷のように意のままに動かそうとします。
やがては人から見放されますが、それさえも人のせいにしてしまうのです。
この世界を生きる者の特徴は、猜疑心、貪欲さ、孤独感、傲慢などで、常に愚痴を漏らしています。
こういう世界を語るだけでも疲れるのですから、実際にこの世界に住む者がどれだけの苦しみの中にいるかは想像できます。
明日は、もう一段上の世界を見ていきましょう
上といっても、まだまだ苦しい世界です。
六道自体が、苦しみを背景にした世界だからです。
ちなみに亡くなった人の
ほとんどは地獄界、餓鬼界、修羅界の内いずれかに行くようです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話