短編2
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ガキ塚

大学一年の夏休み、私は東北地方某所のある村に一人で来ていた、

その村に来た理由は

昔頻繁に行われた、間引きの犠牲となった多数の水子霊が出没するという噂をネットで知り、

心霊現象研究部のサークル活動の一環として現地調査をするためだった、

そしてその村に着いた私は

早速聞き込み調査を行った、

まず近くの商店に入り、そこでその店の主人から間引きした水子を埋めた場所を聞き出す事に成功した、

その場所は神社の近くで土が私の背丈程の高さまで盛られていた、

尚且つ昼間でも周りが木に囲まれているため薄暗い

不気味に思いつつもその塚を撮影し、

カメラから出てきた写真をその場で見た時、私の体に戦慄が走った、

それもそのはずである、

写真は塚が土ではなく、多数の水子が埋め尽くした山になっている

確かに肉眼では土に見える筈なのに

そういってその塚を肉眼で眺めていると徐々にその土が段々と数多くの水子に変化していき、しまいには全ての土が大多数の水子で埋め尽くされてしまった、

水子は生まれたばかりの赤子の鳴き声を発しながら私のほうを見ている、

しばらくすると

どこからともなく青い色の鬼が現れ、持っていた金棒を振り回しその水子塚を壊してしまった、

私は怖くなってその場から逃げ出し、逃げている最中偶然お寺の門前にさしかかり、

ただならぬ様子を察知したのか、そこで掃き掃除をしていた住職さんに呼び止められ一部始終を話すと、

「君は偶然三途の川の畔の様子を見たんだろう、ほら、それに水子の山になっていたという写真、これもただの土塚になっている、写真は時として違う世界も映し出すから、ちなみに鬼は、亡くなってからちゃんと供養されていない水子に対して厳しいしつけをした、決して虐めてる訳じゃ無い」と住職さんは言った、

この後お経を上げてもらい無事帰宅した、

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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