中編3
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家神様

これは、実際にあったお話しです。

宮城県、仙台市にある

私の実家は一軒家で築30年ほどのそんなに広くも狭くもない家です。

ある日、夜、夜中、家の庭に女の人がうろうろ歩き回っているのを見てしまいました、兄は何処の近所の奴だ?悪い事をしているわけじゃなさそうだなぁと…そのまま何もせずほっとけ。

てな感じで、気になりつつ月日は過ぎ忘れた頃にまたあの女は現れました…

その日から毎日のように家の回りをぐるぐる。

いい加減頭にきはじめ、先に弟が玄関ごしに『いい加減人の家に入るの止めろ』などと言いました。

それに続き私も『出ていけ』や警察に訴えるぞ、おまえの家に行ってやるとかいろいろ言いました。

そしたら彼女は、のたのたと家の角を回り消えました。

あ〜よかったと思いつつ、外に出て何処の家の奴かと調べようとしたら…

いない…上を見たら。

階段を上るように彼女は上に上って行くのです。

やばいことをしてしまった…………

そう思いつつ、女は家に取り付く神か何かだと、直感で感じ取りました。

家に入り、弟とやばいことになったと話しをしていたら…

窓ガラスごしに小さなボロボロの服を着た、右足を引きずった汚らしい少年が家の中に入って来た。

気味が悪く今までの女よりも危険な感じがした…

でも、私たちは追い出す事はせず、そのまま半年は過ぎた。

害を加えることはなかったが窓から覗かれたり…ずっと気味の悪い日々は続いた。その少年が来てから不幸な事が続くと気付いたのはその頃だ。

父は脳梗塞で入院。母も仕事が上手くいかず。弟も何かしら事故などに有っていた。

私はそれといって不幸と思うことはなかったが、鬱病にかかっていた。

私はそれから家につく神の事を調べたが…特に同じ例を見つける事が出来なかった。

弟もその少年を嫌うようになり、ある日父が病状悪化し、母は病院に向かった。

私は何故そんなことをしたかはあまり覚えていない。

窓際で少年はどんどん顔が変形し、猫のようになってゆく。

弟の事を見て『食べたい』と言うようになった。

こんな事じゃやばいと思い、私はその猫になりかけの少年を引っ張り家に入れ、理由を語って貰った。

だんだん姿が黒猫になってゆくのが解る

私はおまえを殺すと告げた。

猫はやれるものならやってみろと。

私は力いっぱい猫の首を掴み壁等に当てた何回も何回も弱るまで当てた。

それでも食べたいなどと言うので首をゆっくりと絞めた。

猫がだんだん苦しそうにしているのが解る。

弟は気絶してしまったのか横で動かない。

やれるのは私だけだと思い一気に絞めた。

一時間程経って現在午前2時父が回復したと母から電話が来た。

居間に要るのは猫の死骸。

弟は猫が喋った辺りから記憶が無いようでした。

私はその死骸を火葬してもらいその骨はお祓いしてもらいました。

兄はその話しを聞いてああやっぱりと頷いていました。

今はそれ以来家につく神の姿は見ません。

あの女は私たちのところへ戻って来てくれたのでしょうか…

今はその家を離れた私には解りません。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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