中編3
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私の地元2

私の生まれ育った島は、古くは島流しの刑に使われたような場所で、小さな島ながらもそれなりに曰く付きの場所が存在していた。

まだ小学生の頃など、学校で聞いた心霊スポットの話を母に聞いてみると、

『そんな場所あるの?ママ知らない〜』

と、軽くあしらわれていた。

だけど、『ある場所』に関しての話を私が口に出すと母はいつも例の『嫌な表情』なるのだった。

祠での首吊り死体は地元の警察が調べた所、特に事件性はないようだと言う事になったそうだ。

7人目を最後にそれ以降、首吊り死体が発見される事もなく、自殺として処理されたらしい。

それから約半年後、そんな出来事を忘れかけていた頃にまたまた妙な事が起きた。

島で唯一の火葬場の焼却炉から7体の遺体が発見された。

遺体は死後10年以上経過しており、大人から子供のものまであり、一度土葬したもの掘り起こし、火葬場に運んだようである、との事。

警察が詳しく調べたようだが、遺体の身元は不明、誰が何の為にやったのかもわからずじまい。

(←もしかしたらまだ調べているのかな?現時点では特にわかってないらしいです。)

奇妙な出来事が短い期間で立て続けに起きた為、神主さんを始めとした一部の島民によって『ある場所』でのご供養が行われるになりました。

この『ある場所』とは、母が話す事を嫌がるその場所でした。

(この『ある場所』、仮にL堂としますね。)

L堂は山の中にある小さな祠らしく、ある出来事を期に今から数百年も昔に建てられたモノだそうです。

今から数百年前、この島に布教活動の為に航海中だった7人の僧侶の方達が流れ着いたそうです。

漂着し、ゲガをしたを仲間を庇いながら、彼らは必死に島の中を歩き回ったそうです。

ようやく集落を発見し、彼らは住民に回復するまでの間だけでも宿と食料を恵んでもらえないか、そう頼んだそうです。

しかし、その集落の者達はよそ者だからと集落から追い出してしまったそうです。

追い出された僧侶達はその後も必死に隣の集落などにも助けを求めましたが、どこも同じような仕打ちをしたそうです。

更に、集落の住民達は

『よそ者に食べ物を盗まれる』

などと理由をつけ、追い出され山の中で途方に暮れていた彼らを殴り殺してしまったそうです。

それからしばらく経った頃から、その集落では疫病により7人が亡くなったり、山火事により7人が犠牲になったりと、7人犠牲になる出来事が次々と起きたそうです。

集落の人間達は、あの僧侶の者達の祟りだと気付き、すぐに僧侶達の亡くなった山に祠を作り、自分達が仕打ちを心から詫び、手厚く葬ったそうです。

その後は頻繁していた奇っ怪な出来事もなくなり、現在に至るまでL堂は歴代の神主さんによって管理されているみたいです。

L堂を建てて以降、回数こそ減りましたが、やはりその旧集落があった地域では『7人』にまつわる事件や事故がたまに起きていたようです。

今回の出来事の前は、30年程前、その旧集落と他の地域を繋げるトンネルを作る工事をしていた際に、急な落盤があり7人の作業員の方が犠牲になったそうです。

ただの偶然が重なっているだけもしれません。

でも島の人間の間ではL堂は本当に近づいていけない場所であり、数百年経った今でも話は受け継がれ、恐れの対象になっている事は事実です。

実際、私の母も私が遊び半分で近づかないようにと、大人になるまではL堂の話をしてくれませんでした。

携帯も使えるし、スーパーやコンビニもあるし、だいぶ現代的になってきたなぁ、と思っていても、やはりそこに古くから根強いた逸話を本当に住民全体が信じているんだなぁ、と不思議な感覚でした。

心霊とは違うかもしれませんが、私の田舎にまつわる奇妙な話でした。

文脈がめちゃくちゃな上、なんだかオチもへったくれもない文章になってしまい申し訳ありません。

読んで下さった方、ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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