短編2
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血を吸う女

昔、一人の少女がいた。

彼女はとても重い病気で医者も諦めていた。

しかし彼女はそのことは知らずに‘‘きっと病気は治る’’と信じて辛い闘病生活に耐えながら毎日を過ごしていた。

しかし、そんな彼女を馬鹿にする者もいた。

彼は少女の病気のことを知っていて、ある日彼女にこう言った。

「おいお前知ってるか?お前のその病気は一生治らないんだぜ。」

それを聞いた少女のショックを受けた顔を見て、ニタニタしながら彼は続けた。

「でもな、ひとつだけ病気を治せる方法があるんだ。・・・人間の血液を飲めば治るんだよ。」

勿論、これは彼が少女をからかうために冗談半分で言ったことだったが、一刻も早く病気を治したかった彼女はこの話を信じてしまった。

その夜、彼女は病室で考えた・・・どうやったら人間の血が手に入るのか・・・

考えた末、彼女はひらめいた。

(あそこなら・・・)

次の夜、皆が寝静まった後、彼女は手術室へと向かった。

手術室には手術をした患者の血をたっぷりと吸ったガーゼや布がたくさんあった。

彼女はおもむろにガーゼの血を吸い始めた・・・

チュー・・チュー・・・

血を吸い終わると、血で真っ赤に染まった口を布で拭き病室へと戻って行った。

その夜から、彼女は毎晩夜中になると手術室に行き、血を吸うようになっ

た。

しかし、それで彼女の病気が治るはずもなく、ある日とうとう少女は死んでしまった・・・

しかし彼女のいなくなった今でもその病院では、夜になると手術室から

・・・チュー・・チュー・・チュー・・・

と血を吸う音が聞こえてくる・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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