短編2
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女の手

私は去年父の仕事の都合で

沖縄に引っ越して来ました。

沖縄には壕とゆう空襲から

逃れるために穴を掘って

隠れるためのものが今も

いたるところに存在しています。

私の家はちょうど

その壕の上にあります。

ある夏の暑い日でした。

私は、2階の奥にある父の部屋で

昼寝をしていました。

私は寝るとき体を横に向けて

寝ることが多いのですが、

その日も横に向けて寝ていました。

しばらく寝入った頃、

誰かに肩甲骨の下あたりを

トントンと叩かれました。

とても眠かったので私は

そのまま寝入りました。

そして寝かけたときにまた

トントンとされました。

あきらかに手の感触で

その手はやけに冷たく

細かったように思います。

母親かと思い頭を起こしましたが

誰もいませんでした。

と、いうより家にはそのとき

誰もいなかったのです。

手の感触が忘れられず

急に怖くなりしばらく

ベッドの上で仰向けに

なっていました。

しばらくして私はそのまま

寝てしまったようです。

すると、顔に髪の毛があたる

感触がしたので目を開けると

私の頭の左側から白い顔をして目を尋常じゃないほど見ひらいた女が覗いていました。

本当の恐怖のときは動けないもので首がつりそうなほど

力を入れたまま固まっていました。

そのときは女はただ見下ろしていただけで消えていきました。

その日の夜、私は夢を見ました。

夢の中で私は寝ていて、

またあの女が見下ろしていました。

しかし今度はその女は

ニヤニヤと薄気味悪い笑みを

浮かべ手にナイフのようなものを持っていました。

やばい…!と思い夢から覚めた

はずなのに目が開かず

体が動きません。

これも夢だったのでしょうか。

その女は私の顔を縦に横に

切っていきます。

深く切られたときようやく

目を覚ましました。

その次の日、また夢を見ました。

私は自分の部屋の椅子に

座り鏡を見ていました。

すると、自分の顔の後ろに

女の顔が鏡ごしにうつり

振り返ったらその女が

ニヤニヤしていました。

ナイフで私の肩を切り始め

必死に逃げようと思い、

声を出そうにも恐怖から

声がまったく出ませんでした。

肩が取れる寸前で

目を覚ましました。

それからというもの

その女は夢に出なくなりました。

しかし、安心したのもつかの間

その後事件が起きました。

評価がよければ続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー 特名さん  

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