中編4
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2番

都内のある学校にAくんとBくんがいました。 

二人はとても仲良しでよく遊んでしましたが、何をやってもAくんの方が勝っていたのです。 

Aくんはスポーツ万能、勉強もさほどしていないように見えましたが、成績もいつもTOPでした。Bくんも運動もそこそこ出来て、頭もいいのですが、いつも2番でした。 

「あなたはいつも2番で…たまには1番とりなさいよ」と母から怒られ、夏休みなのに家庭教師も毎日やってくるようになり、次第にAくんと遊ばなくなっていきました。 

2学期が始まり、最初のテストがありました。 

Bくんは夏休み遊びもしないでがんばった成果を出そうと必死でした。 

結果はAくんがやはりTOPでした。 

そのことでますます親に攻められ、Bくんはノイローゼになってしまいました。 

学校を休みがちなBくんが珍しく登校するとAくんを屋上に呼び出し、次のテストは1番を譲ってくれるように頼みました。 

もうBくんにはそうするしかなかったのです。 

Aくんの答えは簡単でした。「自分で1番になる方法を見つけなよ」と。 

その言葉にショックを受けたBくんはもうここから飛び降りるとフェンスのない屋上のふちに立ちました。 

それを見てAくんはあわてて止めました。 

「わかったよ、次回だけは1番譲るよ」 

そうAくんが言うとBくんは… 

「次回だけじゃだめなんだ…ずっと1番がいいんだ」 

「でも1番になる方法が分かったよ お前がいなければ!」 

とAくんを屋上から突き落としたのです。 

その学校は3階建てだったので運がよければ助かったのですがAくんは頭から落ちてしまい、Bくんが下を見たときにはAくんの頭が割れていました。 

目撃者もいないことからそれは自殺となったのでした。 

それからというものBくんはいつも1番を取れ、次第に人気者になっていきました。 

しかし、あの事件の後からBくんの体調は優れず、次第に寝込むことが多くなっていきました。 

霊感の強い同級生がBくんに何かヤバイから霊能力者にみてもらいなよとアドバイスをしたのは事件から11ヶ月がたつころでした。 

Bくんも怖くなり、有名な霊能力者に見てもらうことにしました。 

Bくんを見た霊能力者は「あなた、とんでもないことをしましたね、しかし、そんなことよりまずはあなたの命が優先です。私の言うとおりにして下さい」 

「今日から1ヶ月後の深夜2時にあなたの前に恐ろしいものが現れます。それと目を合わせてはいけません、連れて行かれますよ」そうアドバイスをするとお払いのようなことをしてもらい、そのときは終わりました。 

Bくんはその日がAくんの1周忌だとBは気づきました。 

それからBくんの調子は良くなりました。 

アドバイスも忘れかけたころ、その「1ヵ月後」が来ました。 

もう平気じゃないかと思っていたBですが、やはり不安でした。しかし、Bには作戦がありました。 

2時なので寝てしまえばいいと。 

そんなときに限って寝れないものです。 

「ボーン」と1時を告げる柱時計の音。 

そんなこんなでもう1時過ぎになってしまいました。 

Bはずっと目を閉じたままでしたが、家に誰も入ってこないようにドアや窓をすべて閉めることを思いつきました。 

Bはあわててすべてのドア、窓を閉め終わるとまた布団へ。 

その時でした。 

「トントン」と誰かが家のドアをノックするのです。 

Bの部屋は2階。かすかに聞こえるノックの音。

「トントントン」 

Bは震えながら布団に潜り込みました。 

時間は1時45分… 

ノックの音がやんだと思ったのもつかの間、 

家のドアが開く音がしたのです。 

Bはもう何をやっても無駄かもしれないと思いました。 

そして足音が聞こえてきました。 

「ドン ドン ドン 」 

Bの恐怖は限界になり、ベッドの下に隠れることにしました。 

そして壁をむいてじっと目を閉じることに。 

「ドン ドン 」 

足音が階段を上がってくるのが分かりました。 

しかし、よく聞くとその足音が変なことに気づいたのです。 

まるで片足でケンケンしているような足音でした。 

ちょうどBの父は足を骨折していたので、もしかしたら父かもしれない、深夜遅くなって鍵を開けて帰ってきたのか。 

足音は部屋に近づいてきました。 

そして部屋のトビラが開いて、足音はベッドの方へ。 

「ドン ドン ドン」 

そしてベッドの前で止まりました。 

Bはもう怖くて怖くて、しかし音を立てるわけにはいきません。 

何分が経ったでしょう。 

もう音は聞こえなくなり、Bはもしかしたら父だったのかと、 

自分の寝顔を見に来たのかという思いが過ぎります。 

そして 

霊能力者の言葉「目を合わせてはいけません」 

つまり誰かを確認するだけなら大丈夫なのです。 

もし、父ならベッドの下からなら片足が見えるでしょう。 

Bは恐る恐る壁際から振り返り、目を開けました。 

そこには… 

血だらけで半分つぶれたA君の顔が逆さに… 

「見つけた」と 

「ボーン、ボーン」 

時計はちょうど2時を指していました。 

Aくんはつぶれた頭で 

死んだときのように逆さになって 

頭で歩いてきていたのです。 

怖い話投稿:ホラーテラー ミス・バレンタインさん  

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