あるところにタクシーの運転手が
いました。彼には5歳になる
息子がいました。奥さんは最近
病気で亡くなってしまいました。
彼の仕事柄、家に帰るのは深夜
になります。そのため最初の頃は
隣の家の人に頼み、息子の面倒を
みてもらっていましたが、隣の家
の人はそのうち面倒くさくなり
結局息子は自宅で1人ぼっちでした。
隣の家まで息子が寂しがって泣く
声が聞こえていましたが2~3日
もすると毎晩聞こえていた泣き声は
『キャキャ』という笑い声に変わって
いました。隣の人は不審に思い、タクシー運転手にすべて打ち明けました。面倒を
頼まれたのに放棄してしまったこと、
泣き声から笑い声に変わったこと。
それを聞き彼は仕事を早く切り上げ家に
帰りました。そして息子にこう問い
ました。『お前は家に1人で寂しく
ないのか?』と。
すると息子は、、、
『最初のうちは寂しくて泣いていた
けどあるときからね………』と息子は
庭の縁側を指差し笑顔で
『ここからママがでてくるの、
ニコニコ笑ってでてくるの!』
………なんと亡くなった奥さんが
夜な夜な縁側から這いつくばって
息子の前にあらわれていたのです。
それから彼は仕事を変えたそうです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話