短編2
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おじいちゃん

これは昨日、私自身が体験した話です。

2日前から風邪で寝込んでいた私は昨日の朝病院に行き処方された薬を飲んで寝ていました。

咳と熱がひどくベッドですごい汗をかき半分寝ぼけ状態で薄目を開けると天井から何かが胸に落ちてきました。それはタオルでした。その時なぜか『ありがとう』と自然と口から言葉が出て、そのタオルで汗を拭いていました。なぜか同時に涙がでていました。そのまままた寝てしまい。起きたら朝になって熱も下がり楽になっていました。

ふと昨日の夜のことを思い出し、タオルを見ました。汗を拭いたせいで少し湿っていました。もちろん一人暮らしで他には誰もいないので少し怖くなりましたが、タオルの匂いをふと嗅いだ時涙が出た理由がわかりました。その匂いは今はいないおじいちゃんの匂いでした。共働きだった両親の代わりにおじいちゃん、おばあちゃんが僕を育ててくれたのですが、中学の時おじいちゃんと喧嘩をして学校からかえるとおじいちゃんは亡くなっていました。

それからずっとおじいちゃんの写真を机に飾っているのですが、ふと机を見ると写真が机から落ちていました。おじいちゃんが来てくれたんだと思いました。何も孝行のできなかった私を見守っていてくれていると思うと涙が止まりませんでした。

おじいちゃんありがとう。そしてごめんなさい。おじいちゃんみたいに立派な人間になるから、見といてね。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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