中編7
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旅行にて

この話は友達と一緒に、旅行に行った時の話しなんですが・・・・少し長いですが暇な方は読んでください

当時は、残業に追われる毎日で肉体的にも、精神的にも疲れていました。

しかし、ある事業も一段落することができたので、会社仲間や上司から久しぶりに旅行でも行って休養してこいと言われていました。

正直、嬉しかったのですが気は乗りませんでした

それは、この後起こる出来事の為なのか・・・

本当の理由は誰と行こうかということと、切り替えの遅い私は、果たしてのん気に休んで、仕事にすぐ戻れるかということです

誰を誘おうかという問題に関しては、僕には彼女がいるのですが彼女は彼女で仕事が大変な時期なので、旅行にはさすがの誘えませんでした。

ということで、旅行ではなく自宅休養のような形で、のんびり過ごそうと思っていました。

休暇は1週間丸々貰いました。4年間、正月休み以外は実家にも帰っておらずそれ以外で休んだことは風邪休みの一回だけでした。

休みは来週の月曜日からですが1週間丸々の休みとはいっても、基本的に日曜日は休みなので6日間の休みです

けれど、久しぶりの休みということで凄くワクワクしていました。

日曜日の昼に、少しあった仕事を終わらせるために出社しました。

2時間くらいで片付けて帰ろうとした時に後ろから声をかけられました。

それは、事業を一緒にしていた奈美という人でした。

「実は、私も休暇貰ってさ・・・良かったら一緒に旅行にでも行かない??」

僕が彼女いることは知っているのになんてことを言うんだと驚きながら彼女に言いました

「二人きりで行くのはちょっと・・・」

すると奈美は目をまん丸にして

「二人きりのはず無いじゃんか。同僚の涼子も圭君も一緒だよ」

というのです。プランも考えてるらしく。このメンバーなら仕事の話もしながら休むことができると思い承諾しました

月曜日の朝、僕は自宅の前で車を待っていました。昨晩は、バタバタ旅行の準備をしたのであまり寝ていません・・・

圭の車で空港に行き、目指すは海外?ってことはなく京都でした。パスポートとっても無いんだし仕方ないか。京都はそういえば、奈美の実家があるところだっけ・・・そういや圭って奈美のこと好きだった気が・・・なんて考えながらニヤニヤして空港に。

まずは飛行機に乗り込み大阪へ

京都にはいきなり行かずに、大阪のホテルで一晩し、朝からUSJ、夜移動し京都へというような流れ。

まあ、正直仕事のことなんか忘れていました。

京都ではたくさんのお寺や神社に行き、何よりも食べ歩いた

そしてとうとう帰る日が近づいた。

金曜日の夜、旅館の部屋で圭があることを言い出した。

それは、一昨日行ったはずの神社に行こうということであった。

奈美と涼子もそれには意味が分からないと言い、明日は最終日なのだから、買い物したいと言い出し喧嘩にになる始末

僕は、何とかしたくなりとりあえず切り出した。

「なんで、また同じ神社に行かないといけないの?」

すると圭は

「・・・・ちょっとね言えないんだよ。本当にごめん」

と言うのだ。もうわけが分からなくなったのだが、あまりにも真剣な顔で言うので、少し寄るだけということで奈美も涼子も納得した様子であった。

しかし、僕は悩んでいた。仕事でも分からないことは、とことん調べて納得いくところまで追求するタイプである。

少し経ってから、コソッと圭に聞いてみた。

「さっきのこと俺だけでも教えてくれない?」

すると圭は

「確かにお前は、納得いくまで気がすまないタイプだからな。気になるよな。」

僕の性格を理解してくれている圭に少し嬉しさを覚えつつ、圭は続ける

「実はな、お前と涼子だけにはしゃべれるんだ。お前も涼子もついてないからな・・・」

おいおいこんな時に二人の、運の悪さを暴露されてもな

しかし、圭はそこが重要だというのだ

今は奈美の後ろにベタリとついてる。もし、このことがバレたら奈美がどうなるか分からない・・

僕は、ついてるって、霊が憑いてるってことなのであるとようやく分かった

そして気がつくと僕は大きな声で

「うそだろ?やばいじゃん。つかお前、見えてんのか?どうすんだよ・・・」

僕はしまった。と思った

そしてゆっくりと二人を見ると、さっきまで布団の上で談笑していた会話が消え、不安そうにこっちを見つめていた。

すまん。大きな声を出してしまった・・けど気づかれてないよな?」

と二人を見ながら言いかけた瞬間だった。圭が大声を上げたのだ

「うわっ」

僕は、あわてて圭を見た。

その瞬間僕は、生まれて初めての恐怖を覚えたのだ

圭の肩から、ぐしゃぐしゃに顔が変形し、目は充血した顔の女が圭の顔を覗いている

そしてその女はすぐさま圭を見ながら言った。

「余計なことしたら、お前殺すよ」

低い声が僕の脳を刺激する

僕はその場で固まっていた

初めて見た霊・・・

気がつくとその女は今度は僕の肩から僕を覗き込んでいたのだ。

「お前もだよ」

その瞬間、僕も悲鳴を上げ部屋から出ていた。

すると追いかけるかのように、圭が僕を追ってきた。

「おいおい、ばれてしまったじゃねえかよ。もしかしたらあの女、完全に奈美に乗り移るかもしれない。どうにかしないと。」

僕は、本当に今の状況はまずいと思い、さらにその原因は僕にあるんだと思うと泣きそうになった

少し考え込む圭。なんとなく目が赤い。なにやら決意した顔で

「とりあえず、近くの神社の神主を呼んで抑えてもらおう。お前はどうにか時間稼ぎをしてくれ。

これから奈美を頼んだぞ・・・」

僕はとりあえず、部屋に戻った。すると、二人は暴れたりする様子はなく不安そうな顔でこっちを見ているのだ。

霊がさっき見えたとはいえ、僕は霊感がないのでどうすることもできなかった。とりあえず、真実を話すのは怖くて話せなかった。だって、奈美の後ろには霊がいてこっちをにらんでるんだろうから・・・僕はとりあえず後で話すから、違う楽しい話でもしようと切り出した

二人とも後でちゃんと説明してねということで落ち着き、僕はビクビクしながら圭の帰りを待ちながら話した

っていうか、明らかに呼びに行く人と、この二人を抑える人、役目逆じゃねえか・・・こっちは見えないんだぞと思いながら待ち続ける

すると、奈美がいつの間にか夢の中へ

まさか、今乗り移られてる最中なのか?起こしたほうがいいのか?もうわけが分からないことになった瞬間、奈美がものすごい勢いで起き上がった

奈美は涙を流してる

僕は、これはまさか・・・どうしようかと思っていると奈美が口を開く

「早く帰る準備して」

涼子は、わけが分からない顔で聞く

「いきなりなんでよ?」

すると、すごい怒った口調で

「早くして!!」

と言うのだ。

僕はあの女が言ってることなら言う通りにしたらいけないと思っていたが、なぜかそうしなきゃいけないと思って用意した

帰る準備が終わり一息しようとすると、圭のバッグを持って奈美が言う

「男の子ならバッグ二つは持てるでしょ。」

と圭のバッグを持たされたのだ。

僕は、電話でもあって、圭も一緒に帰るんだなと思っていたが、さっきまで電話する場面も無かったし・・・これまた、わけの分からない状況で部屋を出た。

部屋を出たからタクシーを呼んで、奈美が仕切りだす

「とりあえず00神社へ」

?と思ったが奈美は運転手に切り出し黙ったまま

そして神社に行き、奈美はお参りもせず神主のところへ

なにやら、お守りを持たされ神主とこちらに向かってくる

「話は聞きました。とりあえず、今日はこのお守りを持っていれば安心ですから、近くの宿にでも泊まってください。彼女にはできるだけ話を聞かないように、自ら話してもらってください。」

そして僕らは、近くのビジネスホテルに泊まり、翌日東京へ帰った。

そして東京に着いて奈美は、今まで黙ってた口を開け近くの喫茶店で話すことになった。

僕は、そこですべてを理解した。奈美も涼子も泣いていた。

あの夜、涼子は夢の中で圭に会ったそうだ。

圭は奈美のことを好きと言ってくれ、何が何でもこの女から絶対に守ってやると言ったそうで

しかもあの時奈美は、圭が部屋から出るときに見ていたそうだ・・・

圭の後ろにしがみ付く女を・・・

圭は奈美のことが本当に好きで、ある意味身代わりになったのだ

圭は、何やら霊感以上のものを持っていたのかもしれない

とりあえず霊を自分に憑け、本来憑きたいはずの奈美から遠ざけたのだから

しかし僕には一つ疑問がある。

肝心の圭が、どうなったのか??

性格上、なんとかしてでも聞きたいのだが、この件については彼女の傷が癒えるまではそっとしてあげたいと思う

それから一つ

最後に僕のもう一つの性格

それは、物事を大げさにそして深く考えてしまう

今でもあの言葉がすぐに

蘇る

「これから奈美を頼んだぞ。」

僕は、今の彼女と別れようかと思っている。なぜなら奈美はあれから今まで以上に僕に話しかけてくるし僕自身も、今まで以上に話しかけ何よりも楽しい。でも中途半端な気持ちは絶対にいけないと思う。

ここまで奈美が話しかけてくるのは、圭が夢の中で奈美になんか僕のこと頼んだんじゃないかなって思う。でもそれは考えすぎだろうな・・・

これから苦しむことになるのは、あの時の恐ろしい女の顔よりも、これから奈美とどうやって向き合っていくかということである・・・・

できればね・・・できれば圭。お前が帰ってくるのが一番なんだぞ!

END長くてすいません泣

怖い話投稿:ホラーテラー まちゅおさん  

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