短編2
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A団地

これは私の姉が本当に体験した話です。

私は、小学4年生までA団地という所に住んでいました。

そこは、見た目は薄暗くサビなどもちらほら見える寒い団地でした。

私の姉は、霊感があります。というより、私達一家(父を除く)がそういったモノを見たり聞いたり、簡単に言えば強い家系なんです。

いつもどうり姉と私は一緒に風呂に入っていました。すると、姉がポツリ

「お母さん?」

と言うのです。

「どうしたの、お姉ちゃん」と聞くと姉はこう言うのです。

今、赤い服(ワンピース?)を着た女の人が風呂の前を通ったの。でも何かが変で、エスカレーターみたいに下に降りていってる感じ? 普通に歩いていたのに段々高さが低くなっていく、みたいな?

曖昧な説明で私は困惑しました。一応母に聞いてみたら、「別に通ってないけど…」との事。

かくゆう母もその団地で生首を見たと言うのです。

なんでも、飾ってあった大きなパズルに、沢山の生首達が吸い込まれていったって…

不思議と恐怖はなかったらしく、私も「怖いね」でその話を終わらせました。

本当にその団地では様々な体験をしました。

水溜まりが弾ける音がし、ふと見たら足首(無数)が私達姉妹の寝ている周りを歩き回っていたりなどや、部屋の隅に兵隊さんが立っていたりなど…

今思い出しても震えてしまいます。

後から聞いた話ですが、そこの団地付近の川で大行水があったらしく、団地付近で沢山の方が亡くなったそうです。

私にとってとても身近な恐怖体験を投稿させていただきました。

ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 黒木Fさん  

Concrete
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