短編2
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帰り道

去年、実際に体験した話です。

当時僕はまだ小学生で、あの日は学校帰りだったと思います。周りには誰もなく、暗い道をただただ歩いていると、向こうから犬を散歩してる人が歩いてきました。雨でもないのに紫のかっぱを着た、ちょっと不気味な印象を覚える格好でした。

怖がりな僕は若干早歩きで帰っていました。でもその道の角を曲がったところで、また犬を連れた紫のかっぱの人がいたんです。先程同様、うつむいていて顔は分かりませんでした。

いよいよ僕は走り出し、必死で自宅に向かっていたんですが、曲がる角ごとに犬を連れた、紫のかっぱの人と出会ってしまうんです。同じ犬、同じリード、同じ長靴で、どう考えても偶然ではすまないレベルでした。

やっとの思いで家に着いて、リビングで震えながらテレビを観ているとチャイムがなったんです。時間的に親が帰ってくるタイミングだったので、「母さんだ」と自分に言い聞かせ、覗き穴を見てみると、なんと紫のかっぱをきた女性でした。

慌ててリビングに行き、親に「早く帰ってきて」と伝え、リビングで震えながら待ってました。その間、狂ったようにチャイムは鳴ってましたが、突然鳴り止んだかと思えば、ガチャンとドアが開いて、母さんが帰ってきました。

ほっとした僕は母さんに先程体験した出来事を話しましたが、信じてくれませんでした。

あれはなんだったんでしょうか。

今でも女の顔をはっきり覚えていますが、気持ち悪くてしょうがありません。

怖い話投稿:ホラーテラー 只野仁さん  

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