短編2
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見回り

これは僕の親友T氏が体験した話です。

T氏が高校生の頃、友達二人と隠れてお酒を飲んでいたときのことだ。

飲み始めた時間が早かったらしくお酒もきれたので、家に帰る前に酔いを覚ますためそのころ流行っていたとあるジムへ行こうということになった。

そのジムへ行くには、怖い噂の絶えない小さな「祠」の前を通らなくてはならず、霊感の強かった彼だが酔いも入っていたのでしぶしぶ友達につきあったそうだ。

三人でおしゃべりしながら歩いていたらいつの間にか祠のまえを通り過ぎていて、気づくと近くの小学校の裏に着いていた。

するとT氏が、

「ヤバイ!小学校の見回りがこっち見てるぞ…!!」

彼らはお酒を飲んでいるのがばれるとマズいのでなるべく目を合わさないようにいながらジムに向かった。

それでもT氏が、

「まだ見てるよ…。ばれたのもしんないぜ。」

しかし、そのときT氏にしか見回りが見えていなかったらしく、

「どこだよ?」

「誰も見えねぇぞ?」

そう聞いたときT氏と二人は本当の危険を察知した。

友達に危険が及ぶのをおそれた彼は、

「酒がまわってきたかも…。気分が悪いから先に行ってくんねぇか?」

そう言って心配している二人を先に行かせた。

しかし、T氏がいきなり気分が悪いと言い出したので、不審に思った二人が振り返ると、T氏はその場に倒れて痙攣しながら嘔吐していた。このときからT氏は記憶がないという。

二人は動揺しながらもT氏をかかえて近くに住んでいたY氏の家に駆け込んだ。

そのときY氏の家にはたまたま「ユタ」(沖縄で言う女性霊媒師)がいた。

三人が敷居をまたごうとしたときそのユタが急に、

「入るな!!変なモノ連れてきたな!!」

と、声を荒げた。

もちろんこのユタと三人はおたがい面識はなかった。

ユタはまっすぐT氏の前に歩み寄り、

「お前だな、祠行ったのは。…ホントにたくさん連れた来たなぁ。」

そういうといきなり塩をT氏にぶちまけた。

そのときやっとT氏は意識を取り戻した。

この事件以来T氏は例の祠の前も小学校の裏にも近づかない。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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