短編2
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友人の話。

地元の友人の話です。

今となっては笑い話かな?

友人(Aとします)はホラーに興味があり、当時付き合っていた彼氏や、彼氏の友人カップルらと一緒に心霊スポットに行くのが決まりだったようです(友人カップルは軽く迷惑していたようですが )

ちなみにAは来月には仕事で他県に行く予定だったので、住んでいたアパートを解約して他県に行くまでの間、実家に2週間ほどいたそうで、その時の話です。

その日、Aは3人を誘い、地元では『出る』と有名な防空壕跡に向かいました。

車で4人は向かい、防空壕跡に着いたときは夜の11時ごろ。

その防空壕は一応フェンスが掛けてあり中に入れない様になっていたのですが南京錠が外されていて簡単に入れたようです。

4人は懐中電灯をつけて、中を探索しましたが結局何もなく、がっかりしながらそれぞれ家路に着きました。

彼氏に家まで送ってもらい、別れを告げた後、玄関に入ろうとしたら急に玄関の明かりが付き、Aの母が出てきたそうです。

『ただいま。』とAが言うと、A母は、

『あんたどこに行ってきた』と真剣な表情で聞いたので、『〇〇防空壕のとこ』とAが答えると、『バカもん!』いきなり塩をかけられて扉を閉められ鍵をかけられたそうです。

意味が分からずAは扉を叩きA母を呼ぶと、A母は『今は家に入れれん。』

『朝になったら説明するから』と言い、それきり何の反応もありませんでした。

仕方がないので朝になるまで待っていたら、ようやくA母が出てきて、『もう入っても大丈夫。』と、やっと中に入れてくれたそうです。

その後Aは両親にこっぴどく叱られたそうです。

Aが母に事情を聞くと夜、寝る準備をしていたら急に仏壇のAの祖父(A母の父)遺影が倒れたらしく、丁度そのタイミングでAが帰ってきて、何十人も連れて帰ってきたので咄嗟にAに塩をふりかけ、必死に仏壇でAの祖父に助けを求めていたそうです。

朝まで手を合わせていると、急にまわりの空気が軽くなった感じがしたので見に行くと、もうAには一人も憑いていなかったようです。

それからAは『私は興味本意で心霊スポット等には絶対に行きません』と両親に念書まで書かされたそうです。

Aからすると『急に実の母に塩をかけられて、朝まで外に閉め出され、そのあと叱られ、念書まで書かされて散々だった』と言っていました。

怖い話投稿:ホラーテラー 松中さん  

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