短編1
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はがいじめ

黒板に漢字を書いていた先生が、生徒のほうを向いて、

この漢字は試験によくでるぞ。しっかりおぼえるように。」といったときです。

「手だ!先生、手が。」

生徒が叫びました。

「静かに!手がどうしたんだ。」

「黒板から手が出ています。」

黒板から手が出ているって?」

先生が振り返りましたが

黒板はいつもどおりで変わったことはありません

「おい、授業中だぞ。ふざけるんじゃない。」

厳しく注意しました。

しかし、生徒は、黒板から二本の白い手がぬっとでて、先生が振り返ろうとした時、さっと引っ込んだというのです。

先生は授業を続けました

10分後、黒板を背にして話している時、また、

「手だ!手が出た。」

という声が上がりました

「いい加減にしないか。おまえら、さっきからおかしいぞ。」     先生は、「その手に乗るものか。」

と、振り返らずに授業を続けましたが、さわぎはおさまりません。

「黒板に手があったら、逆立ちして地球をまわってやるよ。見てみたいものだ。」

と行った時、ぬるりとのびた白い手が、後ろから先生をはがいじめにしました。

  これは、常光徹さん作の学校の怪談2のお話です。

  常光さんごめんなさい

怖い話投稿:ホラーテラー 佑さん  

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