ある男が中華街から出てきた。
その男はシュウマイの箱を抱え、意気揚々と家族の待つ家に向かった。
しかし手元の箱から立ち上る匂いに耐え切れず、男は思わず蓋を開けた。
箱の中の八つのシュウマイからはとてもいい匂いがしている。
(家族の為だ)
と思い、蓋を閉めるも名残惜しく、再び蓋を開けてみた。
するとシュウマイが七つに減っている。
見間違いかと思い、もう一度蓋を閉め、開けて見ると今度は六つに減っている。
おかしい。おかしい。
と思いながら蓋を開け閉めしている内に、シュウマイは四つ三つと減っていき最後には無くなってしまった。
男はトボトボと家に帰った。
家に着き、もしやと思い箱の中を見るも、やはりシュウマイは一つもない。
ため息をついた時にふと蓋に目をやると
そこには八つのシュウマイが張り付いていた。
以上、友人から聞いた話でした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話