短編2
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オガの儀式

昔、俺の友達に三郎と言う友達が居た。

そいつは太っていたので、皆から豚三郎と呼ばれていた。

これは俺達が高校生だった頃の話だ。

当時、俺達の間でオガ様と言う遊びが流行っていた。

そこで、俺、A、S、豚三郎、その他クラスの男子でオガ様をする事にした。

オガ様と言うのは所謂こっくりさんみたいなもので、生け贄を一人用意して、その生け贄を触媒にして霊と交信をするというものだった。

俺達はもちろん、豚三郎を生け贄にした。

豚三郎と供物を中心に俺達は円を組み、召喚の儀式を始めた。

「オガ様オガ様、降りてきて下さい。オギャサワラ召喚!オガァァァァァァァ!!」

「オガァァァァァァァ!!」

両腕を上に突き出し、全員で叫ぶ。

何も起こらない。

一瞬シラケた空気が漂ったが、次の瞬間、

豚「ウギャァァァァァァァ!オガ、オガ、おぎゃさわらぁああぁぁぁ!!」

突然、豚三郎が狂い始め、そばにあった供物を貪り始めた。

気付くと豚三郎の顔は通常の3倍以上に膨れ上がり、岩の様になっていた。

どうやら成功したようだ。

豚「我はオギャサワラなり。生け贄が足りない。オギャサワラ召喚!ガイアフォース」

豚三郎は近くの男子に向かってビームを放った。

「ギイヤァァァァァ!オガが入ってくるヤバイよヤバイよ」

男子の顔がみるみる膨れ上がり、ホームベースになっていく。

「ギギギ我もオギャサワラなり。グギギギギギ」

豚「グフフスネこれで貴様らもオギャサワラにしてやるぞ小僧グフフ」

A「ヤバイぞ、逃げろ」

教室はパニックになり、俺達は教室から飛び出した。

すると隣の教室から、ホームベース顔の集団が飛び出してきた。

「グヒヒヒ‥オギャサワラだよグフフスネスネスネ」

捕まった男子の顔が次々に膨れ上がり、ホームベースになっていく。

「キヤァァァァァ!オガになるぅぅぅピヤァァァァァ」

「顔が腫れていく、やめろやめろぉぉぉオガ、オガ、オガ」

「グフフ、私達がオギャサワラだよ。オギャサワラなんだよぉぉ!」

学校中がオガで埋め尽くされていく。

もうダメだと思ったその時、俺達の前に豚三郎が現れた。

豚「私がオギャサワラだぁぁぁ!!滅びの呪文デスアルテマ!!!」

次の瞬間にはいつもと変わらない放課後に戻っていた。

A「何が起こったんだ?」

俺「分からない」

S「夢だったのか?」

その日俺達は普通に下校した。

次の日学校に行くと、皆元に戻っていた。

豚三郎の顔はホームベースのままだった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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