短編1
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祖母の看病

祖母が生前母に話した体験を母から聞いたのですが…

うちの祖母は昔から面倒見がよく親戚に作った野菜やら料理を振る舞うのを生きがいにしているような人でした。

そんな祖母が若い頃、身寄りのない友人が病気で入院したことを知り毎日病院に通って看病していたそうです。

いつも帰りには辺りは真っ暗でした。

祖母は怖いと思いながらも友人が喜んでくれるならとついつい暗くなるまで看病していました。

ですがある日のこと

いつものように暗い夜道を歩いていると後ろから足音が聞こえてきました。

祖母は怖くなり歩く足を早めました。

しかし、その足音は祖母を追うようにしっかりとついてきました。

祖母は一層怖くなり急いで家に帰りました。

そんなことが何日も続き…

祖母は疲れていました。

病人に心配をかけるのは良くないと思いながらも友人にそのことを話したそうです。

しかし、友人から返ってきたのは意外な言葉でした。

「ああ、その足音ならオレだよ。」

祖母は友人が何を言いだすのかと思っていると友人は続けて…

「お前いつも帰りが遅くなるだろ?夜道は危険だからオレが毎日ついてってるんだ。」

結局友人が退院するまで何事もなかったそうです。

怖い話投稿:ホラーテラー みやさん  

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