短編2
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寒いんです

ずいぶんと古い話。

雪の降る山道をある旅人が歩いていた。

山道から抜け出し、町に出ると、宿をとるため街の人に聞いて回った。

旅人はお金が少ないことを相手に伝えると、

通りすがりの者は「出る」けど安い宿を教えてくれた。

旅人はさっそくその宿をとり、夜には帰ってくると宿主に伝え、近くの酒場へ飲みに行った。

酒場の店主に宿について訪ねたところやはりその宿は「出る」らしい。

日は落ちて、男は良い具合に酔っていて、宿につくなり、すぐにベッドに潜り込んだ。

寝付いてから数時間がたった頃だろうか、旅人は自分の部屋のドアがあくおとで目を覚ました。

そしてすぐに自分の足もとに寒気を感じた。

誰かが潜り込んでいる。

酔っていた男は叫んだ「だれだぁ!!」

足元から声が聞こえてくる。「寒いんです、寒いんです、」

旅人は気付いた。

「こいつが噂の......」

そして考え込んでから言った。

「寒けりゃ俺の隣でかってにねろ!!」

そいつはおそろしく冷たかった、旅人は寝てしまったのか気絶してしまったのか、意識が遠のいていった......。

「暖かかった.........。」

耳元でそう聞こえた。

旅人は目を覚まし、辺りを見回した。

誰もいなかった...。

旅人は宿代を渡し、宿を出た。

朝の日差しがまぶしい。男は目を細める、そして言った。

「俺の心は温かかったかい?」

怖い話投稿:ホラーテラー 通りすがりさん  

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この時代にベッドがあるとは…怖すぎ…

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