僕は一人暮らしだ。
そして僕の悩みは、とにかく暇だ。
彼女も出来ず、暇な毎日を過ごしていた。
そんなある日、僕は暇潰しに近くの街へ散歩に行った。
いつものルートで散歩しようとしたが、どうせ暇になるだけだと違うルートを行ってみる事にした。
特に何もない裏路地を歩いていると、目を引く怪しい店を見つけた。
僕は好奇心に負け、その怪しい店に入った。
店の中は古い感じでとても暗い。
どうやらおもちゃ屋のようだった。
店員は一人で、おじいさんだった。
何か買っていかないと悪いと思い、少し大きめの家の模型を200¥で買った。
その模型はかなり前からあった物らしく、真っ暗な店内だったからかわからなかったが、ホコリがついていた。
その模型は屋根の部分が取れる仕組みで、模型の中を覗けるようになっていた。
そして早速自宅に帰り、その模型をじっくり眺めていた。
僕「良く出来てるなぁ、これが200¥だなんてかなりお人好しだなあのじいさん。それにしてもこの模型、どこで作られてんだ?どこにも書いてないな。」
模型の中には人間そっくりの小さな人形があった。
驚いた表情をしている。
僕「うわ、まるで人間をそのまま小さくしたみたいだ!」
しかし僕は人形に興味はないのでそのまま捨てた。
いろいろ謎だらけの模型だったが、毎日暇地獄にいた僕はその模型を眺めるだけでとても暇潰しになった。
何時間たっただろう、気づけばもう夜中になっていた。
夜中と言うこともあって、とりあえず寝ることにした。
起きるともう朝になっていた。
しかし、僕はある異変に気がついた。
僕「ここはどこだ?僕の家じゃない。でもどこかで見たことあるような...」
しばらく考えると、やっとここがどこか分かった。
僕「ま、まさかここは...僕が昨日買った模型の中!?」
僕はすっかり青ざめて、パニックになっていた。
僕「ゆ、夢じゃない!とりあえずここから出よう!」
その時、模型が激しく動いた。
僕「う、うわ!なんだ!?」
そのまま動けずにいるとなにやら男の声がする。
男「すごいなあ、あんな風変わりな店でこんな出来のいい模型が200¥で手に入るなんて!」
そして僕は気がついた。
僕が捨てたあの小さな人形、あれは...
気づいた時には遅かった。
僕は動けなくなり、声も出せなくなった。
そして人形のようになり、上の天井が開いて男が言った。
男「うわ、リアルな人形付きかよ!」
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話