中編3
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恨み

つい最近の話。

私の近所に、ある貼紙が貼られていた。

内容は、私の住んでいる街の民○委員の上の人物に対する悪口であった。

『私たち市民の金を騙し取り、酒を飲み周り、あげくの果て女をたぶらかしS○X三昧』

などと真実か否かわからないが、かなりの長文が書かれていた。

それから、何ヶ月なにもなかったが…

ある日、上記の民○委員(以下A)の自宅の壁に、『ウソツキカネカエセ』とスプレーで落書きされていた。

赤、緑、黒、など色々な色で描かれていた。

Aは、落書きを隠すためにベニア板で覆っていたら

後日、ベニア板で隠した余白に、スプレーで再度、落書きがされていた。

日に日にエスカレートし、

次はAの車、二台に落書きされていた。

落書きするスペースが無くなったのか、

Aの自宅に隣接する、私の倉庫に『ウソツキカネカエセ』と落書きされていた。

ちなみに倉庫は、私の自宅から少し離れているため、

犯人はAの敷地と勘違いしていたようだ

警察が私の自宅に、訪ねてきて、

私は、倉庫まで行き、私の倉庫の落書き箇所に指で指し

証拠写真を撮られた。

Aは、警察に被害届けを出しており、

心当たりがある人物を警察にあらかじめ伝えたのだが、

例え、99%の確率があっても100%じゃないと逮捕できないとのこと、

容疑がある人物の自宅に警察が訪問したが

『私はやってない』の一点張りだったそうだ。

警察が忠告として『あの倉庫は、○○さんの敷地じゃなくて、違う世帯主ですからね』

と伝えたそうだ。

私は、少し安心していたが

それもつかの間、

私の倉庫にまた落書きされた。

今回は酷く、私の倉庫は、遊園地のごとくカラフルなスプレーで落書きされていた。

私も、直ぐさま警察にも被害届けを出した。

その翌日、

夕食を食べていたら、サイレンが鳴っていた。

びっくりして、外に出ると、パトカーが四台私の倉庫の前に停まっていた。

スプレー缶を持っていた、老婆を現行犯逮捕したそうだ。

また、『○○(Aの名前)破産寸前』と貼紙が貼ってあった。

手錠をつけられ、パトカーに乗せられた老婆は、

目が血走っており、とても怖かった。

私は面識がない人物だった。

取り調べの結果、上記のAが心当りのある人物と一致したそうだ。

犯人は現在、服役している。

私の倉庫には、落書きは認めているが、Aの自宅の落書きは、未だ否認しているとのこと。

今日、犯人の娘さんが私の自宅に謝罪しに来た。

犯人は、夫が他界し一人暮らしだったそうだ。

それから、性格が変わってしまい。娘さんと争いが絶えなくなり

次第に疎遠になっていったそうだ。

犯人の娘さんも、夫が他界し、女手一つで子供を育てているらしい。

泣きながら、謝る姿をみていると

可哀相になり、告訴状を取下げることにした。

今回、『生身の人間の恨み』というものは幽霊よりも怖いということを心から痛感した。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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