中編2
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これは怖い話というよりただの頭のおかしい人なのかもしれないが(特にオチもありません)、、、

二年前の春、時刻は夜九時頃だったと思う。

ドアをノックする音が聞こえた。

一人暮らしだしノックに応じるのは相手が名乗った時だけにしている。

だから僕はリビングにいて応対せずにいた。

そのまま数回ノックが(無言で)あったが諦めたのか帰ったらしい。

が、、、

しばらくすると今度は玄関の横の僕がいるリビングの窓ガラスを、、

「バンッ!!バンッ!!!」

と叩き始めた。

磨りガラス越しに叩いている人物が映る(小柄でおばさんパーマっぽい髪型で女性だと思われる)

しばらくガラス窓を叩き続けた後、今度はまたドアをノックし始めた。

警察に通報しようかとも思ったが。

とりあえず応対してみることに(その人の身になにか緊急事態が起こったのかもしれないし。

一応、護身用として擂り粉木を手にして)

覗き穴から見るとやはり50代ぐらいのおばさんだった。

特に身なりに不審な点は見受けられなかった(表情までは薄暗くて確認出来なかったが)

ドア越しに応対する。

「はい、なにか?」

「あの〜すいません」

その人の声は意外にも落ち着いていた。

「はい?なんでしょう?」

僕は聞き返す。

するとおばさんは、、、

「あの〜今晩こちらに泊めていただけると聞いて来たんですけど...」

断っておくが全く見ず知らずの人だ。

僕は「あ、ヤバイ人だ」と思って、、

「人違いです」「泊めません」とかなんとかいって断った。

するとおばさんは、、

「あぁ、そうですか...」

と言い残してあっさり帰っていった。

なんだったんだろう?

そもそも誰から聞いてここに来たの?

もう一つ。

去年の夏。夜8時頃。

またノックがあった。

「すいませ〜ん」

女性の声だ。

丁度玄関入ってすぐの台所で調理していたので覗き穴で確認する。

ビジネススーツを着た若い女性だった。

僕は「セールスかな?」と思い、面倒臭いな〜と思いながらドア越しに、、

「はい?なにか?」

と訊ねた。

「すいません、ここって◯◯さん(僕の名前)のお宅じゃありませんよね?」

咄嗟に、、

「いいえ、僕の家です」

と答えてしまった(よく考えると間の抜けた回答だが)

すると女性は、、

「あぁ、そうですか」

と言って帰ってしまった。

僕の家に来て僕の家ではないことを確認しにきたのか?(ちゃんと表札に書いてあるのに)

僕の返答のなにに納得して帰っていったのだろうか?

怖い話投稿:ホラーテラー 庄七堂さん  

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