短編1
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切ない思い出

私の小さい頃の話です。

何故かふと思い出したので記します。

私の祖父の家は関西地方の結構都会で、その日は三連休かなにかで実家に帰っていました。

ちなみに当時私が住んでいた所は田舎なので、帰省した時は都会の雰囲気にワクワクしたものでした。

電車で街中を移動しながら玩具や漫画を買ってもらい、かなり上機嫌な帰り道のことでした。

前方から一組の三人の家族が歩いてきました。

その家族はとても楽しそうに、笑顔で会話してました。

その家族とすれ違うと更に、私と同い年くらいの一人の男の子が目に入りました。

両手にはその体には少し大きすぎる紙袋。

前方を歩く家族は皆手ぶら。

必死に前方を歩く三人を追いかけているように見えました。

私達家族の会話は止まり、妹は不思議そうに男の子の方を振り返ってじっと眺めていました。

さっきまでの浮かれた気分は一瞬でなくなり、あの男の子と三人は他人なんだと言い聞かせながらも、とてもやるせない気持ちになったのを覚えています。

出来れば思い出したくなかった思い出でした。

怖い話投稿:ホラーテラー ペンジュラムさん  

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