知人から聞いた話。
彼は田舎に住んでいて、夕方になると家から離れた所にある原っぱで飼い犬を放して遊ばせている。
その日もいつものように原っぱで犬を放して、楽しそうに駆け回る犬の様子を眺めてた。そして、何とはなしに夕焼け空を見上げると、大きな影が近付いてくる。
目をこらすと、それは翼長が3メートルくらいありそうな、馬鹿でかいフクロウだった。
そいつが飼い犬に迫っているのに気付いた知人は、とっさに靴を片方脱いでフクロウに投げつけた。
フクロウは上昇してそれをかわすと、そのまま飛び去って行ったのだが、知人はその時ハッキリと、
「覚えてろよ」
という憎々しげな声を聞いたそうだ。
それ以来、彼はその原っぱの辺りには近付かないようにしてるらしい。
怖い話投稿:ホラーテラー 斗馬さん
作者怖話