短編2
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土手道

俺は高校に通うのに汽車(ド田舎のため電車などない)を使う。

最寄り駅に行くのには自転車だが途中に1本の土手道がある。

自転車なら5~6分程度の道。

朝や昼は問題ないんだが問題は夜だ。

街頭がたった1本しかなくしかも田舎のため周りにコンビニすらなく頼りは自転車のライトだけ。

俺はビビりのためいつもはウォークマンで音楽を聴きながら気を紛らわすのだがその日はウォークマンの充電が切れてしまっていた。

仕方なくなにもなしで帰ってたんだけど土手道に入って少ししたら後ろから音が聞こえてきた。

明らかに誰かが歩く音。

後ろ見たんだけど暗くてよく見えない。

ふと、おかしいことに気づいた。

歩いている音はゆっくりなのに全然足音が遠ざからない。

ずっと同じ間隔で後ろにいる感じ。

じとーと変な汗が出てきた。

やべー これよくあるパターンじゃん とか考えてたら、足音がパッと止んだ。

あれ?と思ったとき、急にペダルが重くなった。

一気に背筋がゾッとした。

明らかに誰かが乗ってるんだよね、後ろに。

誰かが俺に腕を回してつかまってる感覚がある。

俺の自転車には荷台なんてないから絶対に人ではない。

土手道の半分くらいまで来た時、ペダルが固まったように動かなくなり大袈裟に転んだ。

すると後ろにいた気配がすっとなくなった。

チャンスだ!と急いで自転車に乗った。

パニックになりながら力の限り自転車を漕いだ。

恐怖のあまり半分意識がとんでて気づいたら家に着いてた。

あれが何だったのか後日談などはないが俺が初めて体験した心霊?現象だった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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