短編1
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あるニートの日常 5

母親の顔がマジなのを見て俺は身体の芯から震え上がった。

関西弁で攻めてみるか…

あの頃を思い出してくれるかも…

待てよ…

カフェオーレに農薬?

うちに農薬なんかあったっけ?

嘘ついてる!

俺を試そうとしてる!

せっかく心の底から謝ろうとしていたのに!このクソババア!

いやいやいや、ここは下手に出とかないと殺られるぞ・・・

「おかん…今まですまんかった…わい…農薬飲むわ」

「そうか」

母親はじっと俺を見つめた。

優しい目で。

関西弁が効いたか?効いたのか?

逆効果だった。

「あの馬鹿に声まで似てきやがって!」

母親はいきなり俺の口にコーヒーカップを近づける。

ツーン!

鼻を突く臭いは紛れもなく農薬の臭いだった。

こんババア本気だ!

反射的に自分でも思いもよらない言葉が口をついて出た。

「照れ臭くて言えんかったけど…好きやったんや!おかんのこと。大好きやったんや!出来る事なら結婚したかった。わいが死んでも忘れんといてくれ!好きやったという事だけは!一人の女として!」

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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