中編3
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ストーカー

これは俺の人生が変わった瞬間の実際の話を簡単にストーリーにしてみた

………

最近、誰かに監視されてる。

決まった時間に来る無言電話。

視線。視線。視線。

よくある嫌がらせだ

だが、毎日やられると頭がおかしくなりそうだ。

分かるのは、多分、女だという事

なぜなら、時々、送られてくる手紙の文字からして女が書く文字と分かったからだ。

内容は、俺の日常であった事をそのままに書いてあるのが殆どだ

まあ、自分はいつも見てるよ、みたいな事をアピールしてるんだろうな

そんな時、

「また、寝てないの」と親身に相談に乗ってくれる会社の同僚の女性B

休憩の合間をみては話し相手になってもらっている

やっぱり女関係の問題は同棲に相談するのが1番だからね

それから一月位したのかな?、女性から「ねえ、私、彼女役やってあげようか?。彼女がいれば諦めるかもよ?」と提案

もちろん彼女がいない俺としては断る理由がないのでお願いした。

それからは会社の人間には、散々冷やかされたが、まあ悪くはなかったよ

時々、お弁当とか作ってくれたりもした。

それから三ヶ月位過ぎたのだが、相変わらずの無言電話と嫌な視線と手紙だ

それに対抗すべき彼女の更なる提案が

「うーん。やっぱり、あなたが一人になる時があるからいけないのね。そうだ、だったらあなたさえよければ私と同棲してみない?」

なんと、例え形だけでも女性と同棲とは。俺としては即オッケーした。

早速、休みの日、彼女のアパートから荷物の移動が始まる。手伝ってもらってる友人からは、散々、うらやましいやつめ、とか、何でお前なんだよ

なんて罵声を浴びたが浮かれてた俺には、どうでもいい事だった。

そして、スタートした形だけの同棲生活だが、とても楽しいものだった

意外にも、彼女が家庭的なのはびっくりした。掃除、洗濯、料理、何でもこなした。

朝、起きたら朝飯が出来てて、おはようって言ってくれる人がいる

夜は一緒に帰ってスーパーに寄って晩御飯の買い物して帰る

だが、外にいる時は常に警戒はしている。

万が一の時は、彼女だけは絶対守らないといけないと思った

休みはいつも一緒にいる。出掛ける時も何をするのも、一緒だ

独身男には絶対味わえない幸せだ

だが、時々、彼女が用事で出かけたりして一人になると必ず決まって、奴の気配が、視線が無言電話が

くそ、どこで見てるんだよ

そして夜、彼女に相談する

「しつこいね。そいつ。何で分からないんだろうね。…………

…………こうなったら、私達がいかに愛しあってるかをソイツに見せつけてあげようよ」

言葉を失った。

俺達の同棲はストーカー対策の為であって正式には付き合ってないはずだった

だが、彼女は服を脱ぎ始める

俺は「ちょっと待って。いきなりそんな事」

だが、彼女は冷静に

貴方は私を嫌いですか?。

私は貴方が好きです。

好きだからもっと見て欲しいの

俺も同じ気持ちだった。

だから否定する理由はなかった

そうして俺達は結ばれた

形だけの付き合いから正式に恋人同士になった

その一年後、子供が出来た

お互いに凄く喜んだ

そして同時に彼女と結婚した

この時、もはや一人でなくなった俺の人生。この機会にストーカー女を捕まえて話合うつもりでいた

当然、相手が何をするか分からないから慎重にいくつもりだ。

だが、流石に諦めたのか?分からない。

あれから無言電話も、嫌な視線も嫌がらせもピタリと無くなった。

「ふふふ、きっと私達の幸せの前に、ストーカー女も諦めたのよ」と笑う妻となった彼女

「全て、君のお陰だな」

「これからも私がずっと側にいてあげるね」

なんとも頼もしい奥さんを貰ったものだと関心する俺

……………………………そう、ずっと側にね。いてあげる

やっと手にいれたんだもの

あはははハハハハハハ

ハハハハハハハハハ

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彼女がストーカー女と知ったのは

それから半年後だったんだ

だけど、それはまだ俺だけの秘密だ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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