短編2
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白い小さい人

白い小さい人にあったら恐ろしい体験をする。逃れる方法は首を吊って死ぬだけというウワサがあると大学の先輩から聞いた。

しょうもないウワサだなと思っていたが、大学の帰り道で僕は見てしまった。白い小さい人を。

白い小さい人は僕をチラッと見た後、すぐに消えた。

多分、疲れているんだろうと理由をつけて自分を落ち着かせようとする。

少し進んだところで見知らぬ男が突然、僕に抱きついてきた。

あまりに突然のことで何の反応も出来なかった。

男が僕の身体を気持ち悪い手つきでまさぐってきた瞬間に全身に悪寒が走り、僕は男を全力で振り払った。

家まで全力で走った 家に着くと落ち着くために洗面所で顔を洗った。

ついでに鏡で自分の顔を見ながら顔をつねってみた。

痛かった…

なんだったんだとリビングのソファに座りながら考える。

白い小さい人となにか関係があるのだろうか…

ギシギシという音が寝室の方から聴こえる。

行ってみると掛け布団が人1人分くらいの高さに盛り上がってる。

おそるおそる掛け布団に手をかける。

突然、布団の中から手が出てきて僕の手を掴んだ。

「うわぁぁ!!」と驚いて尻餅をつく。

その間も布団の中から伸びてきた手は僕の手を引っ張って引きずり込もうとする

全力で抵抗する。

一瞬、布団の中が見えた。

化け物がいるほうがまだ良かった…

さっき僕に抱きついてきた男がいた…

しばらく引き合っている内に男は消えた。

2ヶ月経ってもこういう事が続いた。

襲ってくる男は2ヶ月目には3人に増えていた。

一度、寝ているときに上に乗られ犯されそうになったので枕元には常に武器が置いてある。

一応、物理攻撃は効くようだ。

白い小さい人はたまに僕の家を走り回っている。

どうやらこの現象に関係があるようだ。

逃れる方法は首を吊って死ぬことだけ…

まだ死にたくない…

でも、これ以上、気色悪い男達との奇妙な生活を続けたくない…

生と死の狭間で僕は葛藤する。

そして、答えを出せずに今日も大学に行く。

鞄には常に通販で買った警棒が入っている。

朝一番で襲ってくる男達を習い始めた空手と使い慣れた警棒で撃退する。

いつもどおりの朝

彼女が出来るその日まで僕は自らの貞操を必ず死守する。

とりあえず明日、お寺に行こう

怖い話投稿:ホラーテラー 鯖さん  

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