短編2
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貯水池

これ、俺が小学生の時の話。

理科の授業の宿題で星の観察をする事になったのね。で、クラスメイトのN君と夜8時位にコンビニ前で待ち合わせ。

その後、すぐ横にある某宗教団体のハウスがある敷地内で観察始めたんだけどさ、、、。

Nくん『この間、またここの貯水池で子供がおぼれて死んじゃったんだってね』て突然話し始めたんだわ。

実は観察をしていた背後には貯水池(そんなに広くない)があるんだけど、今では金網が張られてのぼらないと入れないようになってたのね。

なんで金網が張られたかというと、過去に何度か子供が溺れて死んでるっていう理由なんだって有名だったわけなんだが。

ちょっとびびりながら、そんな話をNくんと続けてたのね。

どうやら最近亡くなった子は紙飛行機が貯水池に入り込んじゃって、無理やり金網のぼったら足踏み外して貯水池にはまって死んじゃったそうだ。

そこまで話してたら、生ぬるい風が急に吹いたのね。それまで無風だったのに。

その後かな、、、『アレ?』て思ったのが、その貯水池の方から綿みたいなものがコロコロコロって転がってきたの。

『なんだろね?コレ』てNくんと二人で思ってたら、次々と綿みたいなのがコロコロコロコロと2個3個と続けて転がってきたわけ。

その時にN君が言った。

『ねね、、、水死体って鼻とか口とかから色々なの出てくるから、死体に綿をつめてるって話あるよね、、、なんかその綿みたいじゃない?』

その時点で、もう、二人とも怖くて貯水池の方を見れなくなってたんだけど、足元にはその綿達がコロコロと風に流されてきてたのね。

『なんかおかしいから場所移動しよう!』

て二人で決めて、その場から離れたんだ。

で、数時間後、無事観察も終えて、Nくんと別れた後の帰り道。

そう、さっきの貯水池の横を通らなきゃいけなかったのね。

瞬間、恐怖が蘇ってきたんだけど、帰らないわけにもいかないから思い切って早足で抜けたんだわ。

タタタタタタッて無事通り抜けたときに、ふと気付いたの。

さっきすごい転がってた綿が、一切転がってなかったの。

で、フト貯水池の方に目をやると、右手に紙飛行機をもった男の子が金網の向こうに立ってたのよ。

その後は振り返らずにオウチへ駆け込んだわよ。

怖い話投稿:ホラーテラー オカマさん  

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