中編5
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オフクロさん2

前回の続きです。

自分「ちょっ!!待って!ふざけんなっ!なんで俺がAと部屋交代なんだよ!!なんでそんな怖い思いしなきゃいけないんだよ!!」

母「お願い!!

BはAと違って霊能力の類の力は全く皆無だし、霊からしても、全く気にならない存在(例えば、林の中に落ちている枯れ葉の様な感じらしいです)だから、あまり危険はないけど、Aは中途半端に力があるし、今回霊はAをターゲットにしてるみたいだから。」

単純な自分は、結局母と兄に言いくるめられて、渋々部屋を交代する事にした。

我が家の間取りは1Fにリビング、キッチン、和室、洋室が2部屋(父と母の寝室)

2Fに兄の部屋、自分の部屋、そして兄の部屋の向かいに新しく増築した物置部屋がある。

我が家の中では、兄の部屋から物置部屋を抜けるルート?が一番霊が通りやすい道らしい。

その為、盛り塩や結界により、入って来にくくなってはいるが念の為、部屋を交代するとの事。

母は和室に籠もり、再度、念珠を持ってお経を唱え始めた。

兄は安心したのか、いち早く自分の部屋に入り、熟睡した模様(笑)

自分は、多少怖かったのと、テレビを観てたのもあり、兄の部屋に入ってもすぐには寝付けませんでした。

漫画を読んでいると段々と眠くなってきて、気付けば午前3時を過ぎたところ。

そろそろ寝ようかと思い、電気を消したのですが、不意に何故か外が気になりました。

自分「本当に居るのかな‥‥」

自分でも何故気になったか分かりません。しかし、何を考えたのか、窓の所まで行き、カーテンを開けてしまいました‥‥。

一瞬

「ブワッ」

と生暖かい風が吹いたと思ったのですが、窓の外は何ともない様子。

自分「何ともないじゃん‥‥」

そう思い、布団をかぶった瞬間

天井に張り付く様に浮いて部屋の四方をグルグルと回ってる女の霊がいた

髪の毛は長くてボサボサ

肩から上しか見えず

目は全部黒目になってて

白い肌に真っ赤な口

何か呟いている

自分は(多分金縛りとかじゃなくてただビビって)硬直してた。

目が合った。

ゆっくりとこちらに顔を近づけてくる。

心の中で何度も「助けて」と叫んだ。

逃げ出したいが、上手く力が入らない。

気付けば女の顔はすぐ目の前まで迫っていた。

前回の続きです‥‥

女の霊はボソボソと呟いていたが、何て言っているか聞き取れない。

「‥‥う‥‥

‥‥がう‥‥‥」

その瞬間

バタンっ

ドタドタドタ

ガチャッ

母が念珠を首からぶら下げて部屋に入ってきた。

女の霊はすぐ母の方へ振り向き、そちらへ向かって行った。

母「ここはお前が居て良い場所じゃない!!帰れっ!」

女の霊「‥‥ァァァ‥‥お‥前が隠し‥‥たのか‥‥

どこ‥‥にいる‥‥ゥゥゥ‥」

母と女の霊はお互いに後2~3㎝の所まで顔を近づけている。

女の霊は凄い形相だ。

何て例えればいいだろう‥‥般若みたいな感じ

普段見えない自分にもハッキリ見えた。

母は念珠をかざし念仏を唱え始めた。

(この念仏、兄と自分は小さい頃から一字一句覚えさせられて、母に「何か怖い事があれば唱えなさい。但し、むやみに唱えたり、念じたりしない事。呼び寄せる事にもなるから」と言われていました。昔、毎年お盆時期にやってる某お昼のTV番組で、霊能力の姉妹が全く同じ念仏を唱えていた事を覚えています。)

女の霊はさらに酷い形相になり

「‥ァァァ‥やめ‥ろ‥ォォォ‥‥お前は‥何を‥エエ‥憑けて‥‥いる‥」

母「去れ!!」

女の霊「ヤぁぁぁぁメぇェェロォォォォォォ%▼§☆‡~~」

ガタンっ

物凄い音が鳴って女の霊は物置部屋の方へ消えて行きました。

自分はすっかりビビって恥ずかしい話、少し漏らしていました。

母が「去れ!!」と言った時に母以外の声が沢山?聞こえた様な気がしました。

また、電気をつけて気付いたのですが、部屋の四隅にあった盛り塩がハジケてました。

その後すぐに塩を盛り直して、一段落。

母「どうしてカーテンを開けたの?開けたら、招いてる事になるから、ある程度のモノは入ってくるのに。」

自分「わかんない‥‥何故か気になって‥‥」

母「兎に角、何もなくて良かった。霊の気配がいきなり強くなって、危ないと思ってすぐ来たんだけど。」

物置部屋の前にも盛り塩をして、その日自分はリビングで寝る事になった(怖く朝まで起きていたけど)

母はまた、和室に入って念仏を唱え始めた。

朝日が登り、母が和室から出てきたので、何がどうなったのかを、一部始終訪ねてみた。

前回の続きです‥‥これで終われると思います。

では

母は珈琲を飲みながら、一から説明してくれました。

母はまず、自分には全く影響ないと思ってたケド、誤算だったとの事。

母「Bは全く霊感が無いし、寄せ付ける体質でもない。ただ、今回は霊はAを狙ってきたんだね。きっとあの子が霊の怨みを買うような事をしたんだと思う。」

母曰わく、兄に直接狙いを定めていたために、普段全く相手にされない自分も被害を受けた(見えた)。何故?と聞くと「兄弟だから」と答えられた。

同じ家に、体質は全く異なるけど同じ様な「血の匂い」のする人間が、しかも一番侵入し易そうな場所に居たとの事。その為に少なからず影響を受けたらしいです。

また、後程兄が起きてきて、母が兄に問いただした所、木製の細長いお墓?の様な物を踏んでしまったらしい‥‥。勿論、故意にではないが‥‥。

その為に霊の怒りを買い兄に憑いてきたらしいです。

また、母の声と共に沢山の声?みたいのが聞こえたのは、何となく理由が分かってました。

母は幼少の頃から霊感が人一倍あったらしく、怖い体験を何度もしてきたらしいですが、ある時を境に、自分の能力がとても強くなったらしいのです。

その理由は守護霊。

それまで母には母の曾々祖母が憑いていたらしいのですが、ある事をきっかけに昔の時代の姫様の霊が守護霊に憑きました。

それから段々能力が強くなり、姫様と白蛇様を筆頭に4~50体程の守護霊達が母を守ってるそうです。(大半は供養した霊達らしいのですが、また、何故このようになったかは、今後ゆっくりと投稿させて頂きたいと思ってます。)

女の霊を鎮めると共に御先祖様や守護霊様に御参りして力を貸して貰ったらしいです。

また、何故自分がカーテンを開けて招いてしまったのか?は無意識のうちに「呼ばれた」からだそうです。これもやはり兄との血の繋がりがあるそうです。

結局霊は、母が1週間供養する事で、怒りをおさめて貰う事になったそうです。

母と色々話してるうちに何も知らない父と兄が起きてきました。

特に兄は、自分が兄に代わって怖い体験をした事など、知る由もなく、呑気に欠伸をしてて、怒りを通り越して笑けてきました‥‥

そして父の一言で不意に我に帰りました。

父「B‥‥

お前、なんかズボン濡れてないか?」

完。

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