はじめて投稿します。なかなか書く時間がないのと文章が下手なので、見苦しいと思います。
私はとある県で建物を建てる仕事をやっている。
現場監督と言っても給料は安いし帰るのが遅いと正直この仕事に嫌気をさしている。
当時社会人二年目で仕事にもようやく慣れてきた頃、T県U市郊外でマンションを建ててる時だ。
夜10時頃、職人達はとっくに帰って書類関係も一段落して現場の見回りをしたら帰ろうとしたとき、現場事務所の1階に事務所を構えている設備関係の監督が上がってきて(私たちは2階に事務所を置いていたこの人は仮にSさんとしよう)
S「今足音がしたけど誰か来たのと言われ?」
たまに職人さんが来て忘れ物を取りに来るので
私「忘れ物でも取りに来たんじゃないんですか。」
S「おかしいなー、職人だったら車を乗ってくるからわかると思うけど。」
私 「気のせいじゃないですか?毎日夜遅いから疲れてるんですよ。」
内心怖いからそんなこと言うなしと思っていた幽霊ならまだしも電線泥棒だったらどうするんだよと思ってた。
当時電線や鉄屑が高く売れて現場によっては配線した電線を切られて持ってかれていた。
私は怖がりなのでSさんに頼み一緒に見回りをしてその日はなにごともなく帰りました。
それから一週間ほどたった頃、休憩所でMという先輩と話していると。
M「そういえば夜遅くまで仕事していると変な音がするんだよな、ザッザッザッっというか足音みたいに、砂利の上を歩くみたいなさ。」
私「まぢすか?冗談言うのやめてくださいよ。」
M「でも外見るとまっくらなんだよなー」
確かに現場事務所の周りは作業員用の駐車スペースになっていて人が歩いたり車が通れば音はするけど
車の音ならまだしも事務所にいて果たして歩く音まで聞こえるのだろうか?
という私のなかでの疑問があった。
そして現場作業員達に話が回るにそんなに時間はかからず、
自然と皆事務作業などを会社でやるようになり、
夜遅くまで残っている社員は若手の私と
同じく設備の監督の若手でKの二人となってしまった。
Kとは同い年ということもあり仕事以外の話もよくしていたし、
夜遅いのに残業代がでないという不満が、Kにもあり、いつのまにか意気投合していた。
その日もKは一階、私は二階の事務所にいてパソコンのYouTubeを見てから
そろそろ現場の見回りをして帰ろうと思い
ヘルメットに懐中電灯を装着したのだった。
あたりは夏ということもあり虫や蛙の鳴き声がし
風流だなーなどとのんきに建物の見回りもほどほどに帰ろうかと思い、事務所の横の倉庫あたりに差し掛かったときだ。
「……」
なぜか急にシーンとしてる?さっきまであんなに虫や蛙がないていたのに…
気味の悪い静寂があたりを包んだ。
こんなときは嫌でも変な音が聞こえそうだなーと不気味さがいっそう増した。
「ザッ…」
「ザッザッ…ザッ」
なにか聞こえる?足音?しかし周りを見回しても誰もいない。
冷や汗が額をつたっていく。
もう一度あたりを見回したが誰もいない。
どんどん音が大きくなっている?
結局私は怖くなりKに一言も言わずそのまま家に逃げるように帰ってしまった。
次の日、Kには先に帰るなよバリに言われながらも二人で現場の周りの掃除をしていると
近所のおじさんが話しかけてきたのだ。
おじさんはなぜかいつも現場の前をふらふら歩いていたりしてるのでなんとなくだが見覚えはあった。
おじさん「いつも夜になると変な音しなかい?」
私・K「あ…」
最初はマンションができてから噂がたつのもやだなと思い、言うか迷ったがなにか知ってるのではと思い聞いてみた。
私「夜になるといつも足音が聞こえるんですよ」
Kも頷く。
おじさん「ここは俺がガキの頃屠殺場でな、飯をやらないもんだから夜になると馬や牛がお腹すいたと柵を噛でたんだよ」
おじさん「ガリガリってな」
おじさんの話をしているときのなんとも言えない顔に鳥肌がたった。
私たちが聞いていた音は足音ではなく牛や馬が柵をガリガリと噛む音だったとようやく理解した。
それからマンションがたつまで私たちはこの話を自然としなくなっていきました。
マンションがたってから約三年が過ぎ
たまに車で通っても部屋の電気はまばらだ
不動産に聞くと今でも半分以上が空き家らしい。
おじさんが言ってたことが本当かどうかはわからないが
牛や馬は殺されるのがわかってて最後まで諦めないで逃げようとしてなのか
殺されるのが悔しくてなのかはわからないが死んでもなおその場所に捕らわれていると思うと複雑な感情になった。
怖い話投稿:ホラーテラー 現場監督さん
作者怖話