中編6
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深夜の訪問者

先日あるケータイゲームアプリ内で雑談していました。

私「今日体調悪いんだよね」

相手「ならお見舞い行くよ」

私「マジ?じゃぁケーキ持ってきてね」

相手「了解(o^-)b今家出たから1時間くらいで着くかな」

みたいに実際くるわけではないけどそんな会話をしていました。

1時間くらいして

「近くまで来たけどどの家かわからんから帰るわ」

と入ってきたので

「あら 残念…」

と入れ数分後

ピンポ〜ン

自宅のチャイムがなりました…

時間は午前0時過ぎです。

マジで来たの?

と若干ビビりつつ

「タイミングよく誰か来た… マジビビるわぁ」

と入れている最中相手からのメッセージ

「家見つけた チャイム鳴らしてるのになんで出ないの?」

私はそのままアプリを閉じて寝ました。

翌日

「寝オチしてた?」

と入っていたので

「マジで来るとは思わないもん」

「は?行くわけないじゃん ってか関西って事しかわかんないし…」

でも実際にチャイムなったし会話がチャイムとシンクロして違和感ないし…

そんなこんな言い合ってるところにまたチャイム(今度は昼間だけど)

勧誘が多いからいつも居留守使ってるしでその時も確認せずに居留守使いながら

「またピンポンきた」

「俺じゃないよ 今仕事場だし」

とまたピンポン

恐る恐る出て見たら近所の飲み屋の店長さん

「昨日深夜にうちの客がご迷惑おかけしたようで…」

結局酔った客がそこら中の家ピンポンして回って苦情がきたらしいです。

オチがわかればホラーなんてほとんどがこんなものでしょ…

ほとんどはね………

【深夜の訪問者2】

これは先程書いた話より2年くらい前の話です。

当時うちは2歳になる娘と2人で家に住んでいました。

旦那はプチ単身赴任で週末に帰ってくる感じで現場が近くだと平日にフラッと帰ってくる事がありました。

その日の現場は遠くだと聞かされいたので帰ってくるのは週末だな…

と思っていました。

その日の深夜

時計は見てませんが娘を寝かし付けて自分も寝てしまっていたのと午前2時に設定したアラームが暫くして鳴ったので午前1時か半かくらいだと思います。

私は家のチャイムで目を覚ましました。

こんな時間にチャイムがなる事は初めてでしたが旦那の仕事が無くなったかで帰ってきたんだと思いモニターを確認するも誰もいません。

寝ぼけてたんだなぁ

とまた布団に入りました。

また暫くすると

ピンポン

となります。

正直怖いし時間が時間なので旦那ならまず電話するはずだと思い放置…

ですがまたピンポンと不規則に何回か鳴っています。

覚悟を決めてリビングへ行きモニターを確認しても誰もいませんでした。

その時また

ピンポン…

その音で恐る恐る玄関へ…

誰かいる気配はなくただ猫(家猫)がいるだけ…

とその時背後からまたピンポン…

この音は家のチャイムじゃない…

家のチャイムはピンポ〜ン

今の音はピンポン

猫をクッションから退かしてクッションをめくると娘のチャイムを鳴らすおもちゃがありました。

ホラーなんてオチがわかればほとんどこんなものです。

ほとんどはね…

【深夜の訪問者3】

訪問者2より更に数年前の話しです。

当時私は高校生で通う学校が遠い事から親元を離れて住んでいました。

そこは叔母が仕事場で使っていたアパートの一室で叔母は夜11時頃〜朝10時頃までアパートで仕事をする場所で私の帰宅〜数時間は一人の時間でした。

普段は叔母が来るのを待って挨拶してから就寝していたのですがたまに叔母を待たずに寝てしまう事もありました。

その日もテスト明けだったせいか早く寝てしまいました。

お風呂に入り髪を乾かさずに寝てしまったので9時くらいだったと思います。

私は家のチャイムで目を覚ましました。

叔母が来たんだと思いましたが眠いしそのまま放置

また数秒空けずにチャイムがなります。

叔母なら鍵を持っているし そもそも自分の部屋なので勝手に入るはず…

鍵忘れたか無くしたんだと思い渋々玄関へ向かいました。

一応私も女の子だったので覗き穴(?)で確認

叔母どころか誰もいませんでした。

私が寝たと思って自宅に戻ったかな?と思いまた寝室に戻ろうした瞬間またチャイムが鳴り

確認するもやはり誰もいません…

当時の私はまだホラーな世界に興味が薄かったため空き巣かも知れないと言う恐怖が込み上げてきました。

もう一回チャイムが鳴ったら叔母に電話しよう…

そう思った時にまたチャイムが鳴りました。

誰もいない事を確認し叔母に電話しましたがいくらコールしても出ません。

仕方なく実家に電話し母にチャイムの事と叔母に何度電話しても出ない事を告げ母に来て貰う事にしました。

1時間程してまたチャイムが鳴ります。

恐る恐る覗き穴を確認すると母がいました。

そのまま母の車に乗り実家に戻り実家から母が叔母に電話するもやはり出ず

朝になってから叔母の家を尋ねる事になりました。

翌朝(と言っても昼近く)に叔母の家に行くと叔父とおばぁちゃんだけで叔母いませんでした。

昨日叔母が電話に出なかった事を告げると叔父は叔母のバックをあさり

「慌ててたから電話持って行かなかったんだな…」

夜行動する叔母はマナーモードにしていたらしく叔父やおばあちゃんも電話には気づかなかったそうです。

そして

昨夜おじいちゃんが倒れ病院に担ぎ込まれた事

緊急手術をして今連絡を待っている事を聞かされました。

「前に倒れた時にみんなを呼び寄せて翌日にはピンピンしてたからな 今回も連絡次第で知らせようと思ってたんだよ」

「それに昨日は金曜日だろ 元々あいつアパートには行かない日だからアパートに来ないからって心配もしないかと思ったんじゃないか?」

そうなんです…

叔母は金曜日は体を休める日と決めて(実際は家族団欒のためかも)金曜日は来ない事が多かったんです。

でも

じゃぁあのチャイムは結局なんだったんろう…

私はまだホラーへの興味は薄かったけど嫌いでなかったため自然と叔父に聞いていました。

「おじいちゃんは何時頃倒れたの? 危ないとかどこが悪いとかの連絡もまだなの?」

「ん〜 時間はハッキリわからんけど11時とかか… じいちゃんが寝て俺が寝てなかった時間だからそんなもんか? トイレで起きたんだろうな トイレでドタっと音がしたから見に行ったら倒れてたんだ」

11時頃…

私が寝てしまったのが恐らく9時頃

母が来て

「遅いからこのまま一緒家帰ってあんたは寝なさい」

って言われて時間見たけど0時頃?少し過ぎたくらいだったかな?

逆算するとチャイムが鳴り始めたのは11時頃…

おじいちゃんだったのかな…

その後おじいちゃんはピンピンしてご帰宅しました。

おじいちゃんに倒れた時夢とかみたか聞いたけど覚えてないそうです。

ただ

「たった一人の孫娘残して行かんよ 出来れば一緒行きたいもんだ」

とガハガハ笑っていました。

それだけ長生きしたいと言う意味なのか

逝くときは道連れって意味かはわからないけど

最後に

「2度ある事は3度ある って言うからな まだ1回は大丈夫だ 4度目は一緒逝くか ガハガハガハ」

と笑うおじいちゃんにドン引きする親戚一同でした。

チャイムはおじいちゃんが自分の危険を知らせるものだったのか連れていこうしたものだったのか

チャイムの故障だったのか空き巣やらだったのか

今になってはわかりませんが4度目で連れていかれる事もなく私は生きています。

おじいちゃんも…

ホラーなんてオチがわかればほとんどネタだけど

オチがわからないとホラーですね…

原因が科学的だったとしてもオチがわからなければそれはホラーなんだと実感した出来事でした。

おじいちゃんの発言が1番ホラーだよ((゚Д゚ll))

怖い話投稿:ホラーテラー スマイルXさん  

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