短編2
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学校

文才はないので

読みにくかったり、臨場感を求めている方はすみません。

他校では聞いたことがないので私が通っていた学校は特殊だと思うのですが

生徒が「知らない人が憑いて動けない。」

と言うと、保健の先生が数珠と経本を持って駆けつけてくれるような事が度々ある学校でした。

私自身も幾度となく不可思議なものを見ることがあったのです。

体育祭間近、

準備に追われ気がつけば窓から見える景色は、茜色に染まっていました。

後片付けをしようと、広げていた画材を洗うため、一人教室から一番近い水道のあるトイレへと向かいました。

電気もついておらず、人の気配もないトイレ。

流石に誰か誘えばよかったかと寂しさを紛らわせながら持っていた画材を洗っていました。

もう少しで洗い終わる…

一息着いたとき、

背筋に寒さを覚え、恐怖に振り向くこともできず、かと言って確かめない訳にも行かず目線は目の前にあった鏡に移りました。

鏡に向かって右側の個室、扉の下の隙間から何か動くものが。

目を離せずにいると、ズルズルとそれが現れました。

目一杯開いた指が床に沿うように個室から這い出てきていたのです。

この現状に戸惑い一歩も動けないで居ると、教室から友達の笑い声がこだまし、それに弾かれるように廊下に出ることができ、慌てて友達を呼び事情を話しトイレをくまなく探したのですが、誰一人隠れては居ませんでした。

(この行動ができたのには今の自分でも驚きですが…)

もしあのまま見続けていたら、手はどこまで延びていたのでしょうか。

もう学校は卒業しているので現在どんな怖い話があるのかは分かりませんが、これが私の体験した中の一つです。

お目汚し失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー ねむさん  

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