短編2
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クレイグさんの話

私の知り合いにクレイグさんというアメリカ人の方がいる。

その方は日本のホラーに大変興味を持っており、また彼自身も人生で何度も恐怖体験をしているという。

今回は彼から聞いた話。

彼が育ったのはアメリカミネソタ州にある小さな街。裕福な家庭で育った彼は、幼い頃から自分専用の家があったそうだ。

年頃になると友人や彼女を招きそれは楽しい時間を過ごしたそうな。

ある時、自分の家にある男が訪ねてきた。彼は見慣れない服装の東洋人で今思えば日本人だったという。

言葉もおそらく日本語を話していたようで、何かをモゴモゴと話しているが全く理解出来なかった為、ごめんなさいと一言言ってドアを閉める。

すると、その日本人は両親の住む家に歩いて行きチャイムを鳴らす。

自分の両親が何やらその男と会話をしていたので、男が去った後に電話を掛けて何があったかを聞いてみた。

すると両親は彼は修行僧でお前の住む家に悪霊が住みつこうとしているからこれを庭の木の下に埋めなさい。と言われたそうだ。

クレイグさんはその内容よりも東洋人の言っている事が通じた事の方に驚いたそうだ。

謎の東洋人は流暢な英語を話したらしい。

そして彼が置いて行った物は小さな木箱と小刀だったそうだ。

小箱は絶対に開けてはいけないと言われたが、両親は不安になり開けてしまった。中には赤い糸で括られた干からびた何かだった。

彼の母曰く、おそらくこれは臍の緒だろうとの事。

薄気味悪くて持っているのも嫌だったので、早々に裏庭に埋めたそうだ。

それからしばらく経ってその出来事を忘れかけた頃に裏庭にまわると、真っ赤な大輪の花が咲いていた。例の臍の緒を埋めた場所から。

その花は親戚や身内の誰かに不幸が訪れる前には真っ赤な血のような液体をを流すそうだ。

彼は今日本の寺を巡りその時の修行僧を探している。

彼に会ったら一言、Good Jobと言いたいそうだ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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