中編4
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マックのトイレ

まだ学生だった頃

テスト期間中、きまって私と友達は

マックに教科書ノートを広げて

何時間も一緒に勉強していた

そのマックは

学校の帰り道にあって立ち寄りやすく

2階建てで

かなり広く、まわりの目も気にならず

お互い教えあったりと

かなりいい環境で勉強がはかどる場所

だいたいお気に入りの座る席も私達は決まっていた

階段をあがった2階の一番奥にトイレがありその手前の席に陣取る.

友達はトイレのドアを背にした席

向かって座った私からはトイレが見える感じ

いつも通り勉強用具をだして黙々とお互い勉強し始めた

友達に教材貸したり

わからない所は聞いたり・・・

ポテトをつまみながら

集中力のきれてきた私はふと顔をあげて流れるBGMになんとなく耳をかたむけ始めた

天井をあおぐ感じで首をまわす

「・・・・・!!!!!っっ」

肩を揉もうとした私の手の平がピタリととまった

私の目が何か友達の背景に異変をとらえた..

トイレのドアが数センチあいてる.

それだけじゃない

中から

無表情な顔が半分だけ出ていて目がこっち見てる

目があってる私

まずい、、異様な光景に何故かそう思った

目が離せない

無表情な顔したソレも目をずーっとこちらにむけていた

あまりの恐怖に瞬きできず.

ソレが停止しているのが

せめてもの救いで

その顔がニヤリと笑ったり

いきなり全身を現したり

アクションをおこすようなら

確実に私は悲鳴をあげるだろう

この時何故か冷静に

友達が顔をあげて私の異変に気づきませんようにと祈っていた

と同時に一人で恐怖にこれ以上堪えられそうにもないので

早く消えてくれと祈った

なんとなく

頭が麻痺しかけた頃

数センチ開いていたドアは

スーっと音もなく閉じた.

それでも閉じたドアから私は目を離す亊ができずにいた

と同時に

友達が顔をあげ

「集中力きれたの?」と

私に笑った

緊張がとけ

何より目の前の友達の笑顔にほっとして

声にならない息だけがため息のようにカ無く漏れた

友達は私の異変に気づいていないようだった.

その時友達が

トイレいってくると

席をたった

なんとなくさっきのアレがこの世のものではないと感じた私は

一階のトイレをすすめたが

目の前のトイレを選ばないわけがない

怖がりな友達にもいえず

かといって

私も私で話せばさっきの恐怖が蘇りそうで

しどろもどろ

ドアはすぐ目の前だし友達をすぐ助けにいける・・

因みにここのマックのトイレはドアをあけてはじめに手洗い場があり、さらに左のドアをあけると個室のトイレという具合に個室までワンクッションある.

さっき数センチひらいていたドアをあけ友達は普通にはいっていった

中のドアをあける音がする

ドン!!

中から音がしてすぐに友達が真っ赤な顔をして飛び出してきた

私は私で飛び上がった

やっぱりデたんだ!!!そしたら友達が

「人が入ってた...ごめんなさいって急いですぐに閉めてきたケド」

・・・なぁんだちゃんとした人だった

に、してもなんでドアあけてこっち見てたんだろ気持ち悪....

私「どんな人だった?」

友達「女の人」

私「びっくりしてた?」

友達「・・・いや・・こっちが勢いよくあけたのに、俯いたまま」

普通ドア突然あけられたらびっくりして顔あげるよなぁ

さっきの亊もありどうも思考が歪む

友達は変な人だなくらいで気にしてないようだった

二人でしばらくその人がでてくる迄まった.

しびれを切らした友達は一階のトイレいってたけど.その間私はドアがあくんじゃないかビクビクしてたし

トイレにはいってる人が 人であって欲しいと何度も思った

結局友達が戻ってもトイレがあく亊はなかった.

例のアレをみてから3時間たっている

友達はさっきの亊など記憶にないんだろう、黙々と勉強していた

私「ねぇ、さっきのトイレの人なんだけど」

友達「・・そいえばでてこないね」

私「ドア突然あけられて顔あげないっておかしくない?因みに服装は?」

友達「・・・確かに。あっ服装は確か緑の長袖のパーカーだった、俯いてて長い髪で顔見えなかったけどね

ねぇ、もしかしてトイレで倒れてるんじゃない?!」

その可能性も!!

急いで友達とドアをあけた、私も人間だと認めて先程の恐怖を払拭したかった

個室には誰もいなかった.

さすがの友達も悲鳴をあげた

その後

荷物をまとめソッコーマックをでて帰った

今更考えればおかしい亊だらけ

7月のくそ暑い時期に長袖パーカーはありえない(日焼けとかで中にはいるかもしれないけど)

勿論中からのぞいていた顔の亊も友達にはいっていない。

以上マックでの話でした

怖い話投稿:ホラーテラー 十四八さん  

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