短編2
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勢和寮

愛知県の某F大が有するこの建物。

ある条件下で特定の事をすると人成らざるモノを招いてしまうらしい。

先輩からの伝え聞き、又聞きなので何をすればいいのか明確には分からないがそれとおぼしき事柄を試した寮生は心身に変調をきたしてしまったという。

その寮生は

土曜日にたまたま寮の人間が殆ど居なくなる事があり、かねてから曰くのある端部屋を

廊下からポラロイドカメラでフラッシュをガンガン焚付けて写真に収めていたという。

ふと、フラッシュの調子がおかしくなり写真を撮ってもついたりつかなかったりが繰り返された。

その内に廊下の壁の異変に気がつく。

壁自体は白で夜中、照明を落としていると当然黒っぽくなるのだが

フラッシュを焚付けたあたりがうっすら白い。念のため他の部位の壁にもフラッシュをたいて見たが周りと違う様子を見せるのはその端部屋近辺の壁。

当然気になり繰り替えし続けていると壁の白いモヤ(塩素系漂白剤なんかで出来るようなあざやかな染み)がどんどんクッキリと、そして人の頭部のカタチを成していく。

続けてフラッシュをたき続けていくと。ポラロイドの即席写真のほうには暗がりでもわかる黒いモヤ。

やがて染みは頭部から首、体~とカタチをなしていきいよいよ足の部分まで差し掛かったところふと気づいた。

その地道に形成されたしみの足の位置が自分の今立っている足の位置に差し迫っている。

好奇心に負け最後までフラッシュを焚いたその寮生は気を失い、、、後日大学も寮も辞め実家に戻り、、亡くなったとの事。

彼の撮ったポラロイドには無数の白い手と白いモヤ状の顔が大量に映っていたという。

以来この話は、引き込まれる恐れがあるとして当時の上級生によって封じられたという。

怖い話投稿:ホラーテラー 寮生さん  

Concrete
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