短編2
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塾にて

初投稿です。

私が中学2年生の時に体験した事を書いていきたいと思いますが、オチが無くすっきりしないかもしれません。拙い文章ですが読んでいただければ幸いです。

私の親は私営の塾をしていて、家の隣に塾がある状態です。

その塾の子となれば当然通わされる訳ですが、何せ親が教師ですからたまったものではありません。しかし、友人が多く通っていたので休み時間は楽しいものでした。

ある日の授業中、午後7時か8時頃でしょうか。突然、窓の方から「バン!」という大きな音が聞こえ、私は驚きそちらの方を向いたのです。

そこには、真っ白な右手が窓の下から出したように窓にピッタリと張り付いていました。子供のものだったらいたずらかな、で済むのですが、大人のもので人のものとは思えない白さだったのです。さっきの音はこの手が窓を叩いた音なのでしょう。

私は驚きと恐怖でしばらくその手を見ていました。しかし、他の人が反応していないのに気づき皆の方を見ましたが普段通り授業を続けています。

「見間違いかな?」そう思って再び窓の方を向きました。

さっき手があった場所には、顔がありました。窓枠から目から上だけを出し、目を見開いてこちらを見る真っ白な女の顔。年齢は分かりませんが20代後半位だと思います。

私は前を向き、必死に窓を見ないようにしていました。授業など頭に入るはずもありません。恐怖だけが私の中にありました。

授業が終わり、休み時間になり窓を見るともうそこには何もありませんでした。そしてこの授業中にあった事を皆に話しても、「聞こえなかったし見てもいない」との事。その日は怖くてずっとびくびくしていたものです。

それから数日後、昼間に職員室の隣に小さな自習室で勉強していた時の事です。

首の右後ろに何か触っているような違和感を感じて左手で触ると、温度を感じない、指のような感触がありました。まさか…と思いゆっくりとそちらを見ると、案の定白い手が後ろから触っていたのです。直感的にこの前の手だと分かりました。

そこからは無我夢中で荷物を抱えて家に駆け込み、親に先程の事と以前の事を話しました。しかし、「この辺は昔田んぼだったし、これといった事件もない」と事で結局あれが何だったのか、というのは分かりませんでした。

私も家族もあれから特におかしな事があったりもせず普通に暮らしていますが、一体何だったのかという疑問がたまに浮かびます。それにあの音、あの顔、あの感触は8年程経った今でもずっと忘れられません。

書いていて自分の文章力が恥ずかしいですが、読んでいただきありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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